不動産の抱えるリスクについて

先日、社会人大学院で受講した「Risk Management」の講義で、最終日に個人プレゼンをしています。

そのプレゼンに対する他の受講生からのコメントシートが返ってきました。

私はプレゼンにおいて、地主さん(プレゼン用の仮想顧客)の所有している不動産が、地理的に一極集中していることに対して、リスク対策が必要であることを主張しています。

 

海外不動産への投資も検討することを主張してみました

他の受講生コメントの一つでは、「浅はかな提案」とのご意見をいただいています。

確かに、講義用のプレゼンのため、現実性の観点をあまり考慮せずに提案した部分もありますが、全く実現味のない話とも思っていません。

これは、所有不動産が承継され、さらに30年以上運用されると考えた場合には、所有不動産を国内に一極集中させることには大きなリスクがあると考えていることによるものです。

 

建物には空き家リスクがある

土地にもリスクはありますが、建物ほどではありません。

どの程度、世間の認識があるのかよくわかりませんが、すでに日本はけっこうな空き家大国(2013年時点で820万戸、総戸数の約13.5%)になっています。

そして、空き家の数は増える一方です。

事務所にお邪魔しお話をお伺いした株式会社CIPの須藤社長も、最近記事にされていましたが、日本は少子高齢化に加えて、新築住宅を作りすぎ、在庫過剰になっているという現実があります。

それにもかかわらず、住宅政策上は、耐震性などの高い優良住宅の普及を目的として、新築住宅の購入に優遇措置が与えられています。

 

地震リスクをけっこう甘く見ているのでは?

コメントでは、海外にまで分散投資しなくとも三大都市圏で十分との意見もありましたが、本当に大丈夫でしょうか?

それほど遠くない将来に起こるといわれている南海トラフ巨大地震が発生した場合、かつてない被害を受けると内閣府の中央防災会議では報告されています。

中央防災会議資料、想定被害

この他、首都圏においては、首都直下型地震の発生も予想されています。

これほどまでに地震リスクがあるのは、先進国では日本ぐらいのものです。

海外に於けるカントリーリスク(戦争、テロ、為替変動、政情変化)は、もちろん無視できません。

しかし、これから不透明な時代を迎えるにあたって、資産規模が大きい場合と限定しますが、不動産に限らず海外への分散投資は必要だと考えています。

 

まとめ

日本における不動産投資は、地震リスクと少子高齢化による空き家リスクを過小評価していると感じています。

市場は平均化されていませんので、部分的にはそのリスクを乗り越えるものもあります。

しかし、これからの不動産投資に全般に関して言えば、こういう課題があります。

そもそも投資として、不動産にこだわる必要もありません。

有価証券、事業投資など異なる種類の投資先に分散投資することも、一つの選択肢だと考えます。