そろそろ分譲マンション管理業界の繁忙期です

上場企業も3月決算が多いですが、分譲マンションの管理組合も変わらず3月決算が多いと感じています。

以前にもこの件は記事にしています。

前回はおおむね管理会社サイドからみた記事でしたが、今回は管理組合サイドからの切り口で記事を書いてみたいと思います。

 

マンション管理士としては相談が増えます

これは私個人の感想でしかありませんが、この時期辺りから管理組合からの相談件数が増加しはじめます。

まだ今の時期だと少し早いのですが、内容としては、そろそろ定時総会を見据えた総会議案に関わる相談や、新規役員就任に伴う管理組合改革の話などが増える傾向にあります。

管理会社も基本的には、新年度が始まる3月末までに時期予算案を管理組合に提出することになっているはずです。

とぼけて理事会開催時まで提出しないフロント担当者も少なくないと思いますが、予算案である以上、新年度が始まってから提出しては、予算案ではありませんよね?(苦笑)

一般的には、定時総会で承認されるまで前年度予算を基に執行されることになっているはずですので、3月末までに提出することが原則です。

前年とほとんど代わり映えがしない予算案だったとしても、理事会開催日当日に突然資料を見せられては問題点に気づくことが難しくなります。

提出された予算案はあくまで案文に過ぎませんので、これから4月、5月に開催される理事会にて総会議案化に向けた審議が行われます。

 

定時総会審議事項

定番の議案のうち、よく問題となるのは、次期事業計画案・次期収支予算案と役員選任案です。

大規模修繕工事レベルの規模の事業案となると、多くの管理組合では、予算承認以外にも施工業者の選定や工事内容の詳細なども理事会委任せず、臨時総会議案とするケースが多いことから、この時期のご相談の多くは、来期の事業計画案や予算取りに関する案件でした。

また、特にこの時期は予算化を狙う議案事業推進派の方からの相談が多く、総会後は、予算化された議案事業反対派からの相談が多くなる傾向があります。

別の角度からみれば、このタイミングでの事前ご相談は現行の理事会など管理組合執行部に対する不満が多く、総会後の相談には、管理会社に対する不審や不満を原因とするものが多い傾向にあると感じています。

問題の根幹が、単なるコミュニケーション不足であれば、丁寧な広報や議論を重ねれば、解決となる糸口が見るケースも少なくありませんが、感情的対立や具体的な管理会社の業務不履行や業務遅滞、故意的な利益相反行為がある場合などは、単純な解決が難しいケースが増えます。

 

早めの相談が吉

以前にも記事にした通り、費用をかけられないといった懐事情や理事会や総会の決議なく、有償のコンサルタントを導入できないといった問題点から、多くの管理組合では自分で解決されようとする傾向があります。

そのため、具体的な相談に至った段階では、かなりクリティカルな状態に陥っており、マンション管理士ではなく、弁護士の業務領域となる話にまで発展しているケースが少なくありません。

管理組合は、どうしても会計年度単位で事業が進行することから、気の長い行動サイクルになりがちですが、一度方向性が決まってしまうと覆すことが難しいという性質も持ち合わせています。

非営利組織であるという性格上、費やせるリソースはそれほど多くはありません。

そこで、できるだけ効率よく、より少ない力で大きな成果をあげたいとお考えであれば、時間をかけて少しずつ取り組まれることが大きな成果につながるポイントだと考えています。

仮に、大規模修繕工事が築12年目に計画されているのであれば、少なくとも2年前の築10年目辺りから、少しずつ動き始めていなければ計画通りに実施することは難しくなります。

また逆に築12年目に実施しないのであれば、その時期が適切ではないこと早めに証明しておかないと、国土交通省のガイドラインにもある一般的な工事サイクルとされる12年以外のチョイスを選ぶことは、よほど明確な理由がない限り難しくなります。

 

まとめ

理事会審議なども1ヶ月単位で進みがちです。

今月出した質問回答は、来月になるというサイクルとなってしまいます。

そのため、本当に簡単なことでも思うように進まないということになります。

そして理事任期の多くは1年です。

あっという間に任期切れとなってしまいますので、管理組合活動で何がしかの成果を出されたいとお考えの方は、事業会社の組織のようには進まないことに十分ご注意下さい。