宮崎市の「分譲マンションに関する意識調査」と国土交通省調査との比較

昨日(2018.5.8)に続いて、宮崎市で行われた「分譲マンションに関する意識調査」について、もう少し掘り下げるため、国土交通省の「平成25年度マンション総合調査結果」と比較してみたいと思います。

今回の比較は元データの調査年度が異なる(平成30年と平成25年度)ことから、あまり筋の良い比較とはいえないのですが、国土交通省の平成30年度調査はこれから実施予定のため利用できませんでした。

 

噂では修繕積立金が低いとの話でしたが

昨日の記事にも書いた通り、大前提としては、宮崎市の調査結果は有効回答の数が60と少なくあまり一般化してはいけないと考えています。

ただ、地方の分譲マンションの修繕積立金相場は低いとの噂があったのですが、首都圏はともかく、首都圏以外のエリアでは、公的な調査があまり実施されておらず、仮に実施されていたとしてもかなり以前のものが多いことから、比較が難しい状況でした。

今回は珍しい地方都市での公的調査であったことから、あえて比較してみました。

修繕積立金比較

 

残念ながら、宮崎市の調査では修繕積立金の平均額データがなかったことから、数字として比較することはできませんでした。

しかし、九州・沖縄(H25)よりは、宮崎市(H30)の方が全体的に高額な修繕積立金を徴収していることがうかがえるものの、東京圏(H25)ほどの割合ではありません。

したがって、平成25年ごろよりは改善傾向がみられるものの、少なくとも平成25年頃の東京圏ほどは修繕積立金が積み立てられていない状況は伺えます。

平成25年度の東京圏と九州・沖縄との平均額の差額3,500円よりは、その差は縮まったように思われますが、東京圏は修繕コストが高いタワーマンションが盛んに作られていることもあり、さらなる単価アップが見込まれることから、平成30年度の調査においては、差が縮まるどころか広がっている可能性もないとはいえません。

結論、ある程度噂通りの傾向があることがわかりました。

 

管理費ではさらに明確な違いがでました

多少想像はしていましたが、ここまで明確な違いがでるとは思っていませんでした。

管理費比較

この違いを生み出した要因に関して、調査データからは、はっきりとした原因を読み取ることができませんでした。

そのため、想像になってしまいますが、考えられる大きな原因としては、次の3つがあるように思われます。

一つは、昨今流行りのタワーマンションを始め、地方よりも首都圏の方が管理費が高額になりやすい共用施設や設備がついていることが多い傾向があることです。

具体的には、人件費が高くつくコンシュルジュサービスや24時間有人監視や、設備管理費としてディスポーザー設備の維持メンテコストなどが考えられます。

もう一つは、管理費が高めになりやすい小規模高額分譲マンションの存在です。

バルブ期の億ションなどの場合、管理費が月50,000円を超える物件もありました。

一応、リゾートマンションも管理費が高額になりやすく、地方にこそあるのですが、宮崎市の調査では、住宅マスタープラン作成のための調査だったことから、普段は居住者のいないリゾートマンションは調査の対象に含まれていなかった可能性が高いと考えています。

最後に販売戦略上の問題です。

所有者にとって、管理費は毎月のローンと一緒に支払うコストであるから、それが安いに越したことはありません。

せっかくマンション自体の価格が安く、ローン返済額が低くなっても、管理費が高くては販売が難しくなります。

そのため、販売戦略上の問題から、管理費を低く設定する方向でマンションが企画・設計されている可能性が否めません。

 

まとめ

母数が少なすぎることから、たまたま宮崎市のアンケートに今回回答したマンションだけの傾向という可能性も否定できない部分はあります。

そのため、大前提の通り一般化しすぎてはいけないのですが、上述した理由からマンション管理費・修繕積立金ともに地方都市の方が安い傾向がありました。

宮崎市は、全国でも建築費単価がもっとも安いエリアでもあることから、修繕積立金の低さを管理費の安さが少しでも補ってくれればと思います。