近くのマンションで火事があったようです

今朝(2016.10.4)、通勤途中に消防車や警察官を見かけました。

3時頃に、けたたましくサイレンも鳴っていましたし、煙の匂いも感じましたので、それなりの火災があったようです。

ただ、火災があったのはマンション(外観からは分譲か賃貸かは不明)でしたので、煙は上がっても、延焼までするような大規模火災には至らなかったのだと思います。

建物周りは、かなり水濡れしていたので、放水も相当行われたようでした。

 

賃貸マンション火災

管理会社勤務時代、分譲マンション火災後の現場には何度か訪れ、現場調査しています。

これは、共用部分の損害を調査・見積りし、それを管理組合でかけている火災保険を適用して修繕するためでした。

火災の場合、原則としては、「失火の責任に関する法律(失火法)」の適用により、火元の方に賠償責任はありません。

もちろん、重過失があった場合には、その責任を問えますが、そこは賠償能力の問題やその責任が確定するまで現状を放置できないなどの理由から、一般的には二次的な手続きとされるはずです。

まずは、火災保険の適用が検討されます。

賃貸マンションの場合は、借りている人の借家人賠償責任保険の適用を検討します。

すべての賃貸マンションで行われているわけではありませんが、賃貸借契約を結ぶ段階では、火災保険付保を条件にされているはずです。

ただ、残念ながら、この保険付保の更新をしっかりと追跡しているケースを、私はそれほど知りませんので、保険がかけられていないケースもかなりあるはずです。

その場合には、大家さんの火災保険を使って修繕を行うことになります。

 

分譲マンションでは

先日、地震保険に関連して、少し話題にしましたが、分譲マンションで火災保険を付保する場合は、一部の例外を除き、各部屋の区分所有者がその専有部分に、管理組合はそのマンションの共用部分に、それぞれ保険をかけています。

したがって、火災が起こった場合、部屋内はその区分所有者の保険で対処し、マンションの共用部分のみがその対象となります。

ただし、築年の浅い新しい分譲マンションでは、火災が起きても、ほとんどの場合、その部屋内しか燃えません。

これは、内装の不燃化がかなり進んだことによります。

火災後の現場を訪問しても、燃えているのは、ほぼその部屋の方の家財です。

では、共用部分の損害保険をどこに適用するのかといえば、主にコンクリートの壁とサッシです。

鉄筋コンクリート造の建物は、500度以上の高温に長時間さらされると、強度が低下するといわれています。

そのため、まずは各住戸を間仕切るコンクリート壁の被害度を目視調査します。

前述の通り、昨今マンションはとても燃えにくく、実際に手配したことはありませんが、その被害度合いが大きく、専門的な調査が必要と考えられる場合には、コンクリート専門の診断業者を手配することもありえます。

次に、火災でダメージを受ける可能性がある共用部分は、サッシ関連です。

アルミサッシの熱変形やガラスの割れなど、共用部分に属すると考えられる個所についての被害状況を確認します。

その他、部屋内では、火災報知設備やインターホン設備など専有部分内にあっても、共用部分として一体として修繕すべきと考えられるものは全てピックアップし、調査します。

最後に、消防放水による水濡れ損害です。

この水濡れには、「火災事故」として火災保険が適用できますので、共用部分で水に濡れたことにより、照明器具など問題が生じる箇所を調査し、これらを報告書と見積書にまとめます。

 

もし火災が起こったら

マンションなどで火災が起こった場合、最初に問題になるのは火元です。

どこから出火したのか分からなければ、対処のしようがありません。

しかも、マンションでは、煙は見えど、火元がわからないということが、かなりの頻度で起こります。

その場合は、監視盤の表示などで火元を特定できない以上、火元を探すよりも、早めに消防署に連絡されることをお勧めします。

また、このようなことがあったため、消防設備の改善が続けられてきました。

築30年を超えるような団地では、非常ベルとその押しボタンしかないようなマンションがかなりあります。

その後、監視盤で、防火区画ごとに火災表示する設備が設置されるようになりました。

しかし、これでも規模によっては、防火区画ごとにしか表示されないため、「階数」などがわかっても、すぐには住戸を特定できないケースもあります。

そして、すべてのマンションではないものの、各住戸ごとに火災表示が行われるようになったのは、ここ20年ぐらいのマンションのはずです。

これより新しいマンションであれば、各戸のインターホンから避難案内が流れるなどの少しインテリジェントな機能も付加された設備などもあり、早めの避難が可能となっています。

ここまでくれば、消火器操作が可能な場合、背の高さを超えない範囲ぐらいの火災であれば、初期消火活動に努めることも可能なはずです。

ただし、どのような設備があるにせよ、まずは消防署への通報が重要です。

周囲に火災発生を伝え、避難を呼びかけつつ、落ち着いて、119番通報してください。

なお、初期消火は、基本は消防隊員がくるまでのつなぎです。

初期消火可能な火事は、出火後2〜3分程度といわれていますので、初期消火に取り組んでも、容易に火の勢いが収まらないようであれば、自力での消火にこだわらず、自衛のため避難を優先すべきなことはいうまでもありません。

 

まとめ

最新の情報からズレがある可能性はありますが、火災後調査や消防訓練などを通じ、一応、このようなことを学んできました。

実践するような機会が早々訪れては欲しくないものですが、万一に備えて、頭の片隅にでも置いていただければと思います。