マンション管理見直しの業務立会い監査に行ってきました!

昨日(2015.12.3)は、(一社)マンション管理相談センターのメンバーとして携わっているマンションの日常清掃・建物巡回点検の業務立会い監査を行いました。

一緒に同行していただいた馬渕先生にも、すでに昨日の段階でブログ記事にしていただいています。

 

この業務監査は、管理見直しのための顧問業務を、『活躍できるマンション管理士養成塾』の馬渕先生と連名で受託していることによるものです。

馬渕先生は、普段は名古屋・岐阜にいらっしゃることから、普段の理事会・総会などの現地での対応は、契約前の勉強会と契約のための臨時総会を除き、私が単独で理事会・総会隣席、管理会社への訪問などを行ってきました。

しかし、業務監査については、やはり現地を見ながらでないと伝わらないこともあり、早朝からの監査でもあることから、前泊でいらしていただくこととなりました。

 

立会いの趣旨

管理見直しのために、清掃員を派遣されるような手法を取られている方もいらっしゃることから、一概には言えませんが、管理見直しのため、日常清掃から業務立会い監査を実施されるマンション管理士の方は、少ないのではないでしょうか?

しかし、次の要素から、馬渕先生は管理見直しのためには、現地監査が必要とのスタンスで、実施されています。

 

管理業務委託契約書と建物実態との齟齬の確認

分譲マンションの管理業務委託契約書の案文は、通常、建物が建設される前の図面しかない状態で作成されるため、想定見積りとして作成されています。

しかし、それは販売開始前の図面であることから、建設中に仕様変更などが行われることもありえます。

それにもかかわらず、実際の建物と契約書の案文に齟齬があったからといって、分譲直後に委託費を値上げすることなどはできません。

従って、契約書案は、管理会社そのものに蓄積されているノウハウと、見積もりを行った担当者の経験値、協力業者の清掃会社の見積りなどの複合によって、大幅に外すことは少ないながらも、一定の範囲をカバーできるようにある程度アバウトな仕上がりになっています。

 

このような契約書案文であるにもかかわらず、その内容は、建物建設後に現地実態に合わせて見直しされることは、あまりありません。(一応、管理会社や担当者によっては、分譲直後の管理説明会の段階で、うまく訂正案を盛り込み、承認頂いてこの齟齬を解消するパターンもあります)

一般的に、管理会社サイドからすれば、委託費を増額しないと立ち行かなくなるような事態になってしまった場合を除いて、見直しによって、委託費が削減されるような事態や、お客様に気づいて欲しくないようなところにまで目が行かないよう、あえて議題にしないようにしているからです。(担当者レベルで言えば、変更することによる手間の増加が一番大きい要因のような気もしますが・・・)

 

契約書と業務実施者との齟齬の確認

契約書案が実態に合っていたとしても、今度は、現地で実際に業務を行う業務実施者である清掃員、管理員、フロント担当者、技術系スタッフ、再委託業者との間で、齟齬が起こることがありえます。

それは、管理業務委託契約書そのものを見て、業務を実施している人がほとんどいないためです。

 

主因として、元々、管理業務委託契約書がマンションの現場と乖離していることが多いことから、あまり当てにされていないことです。

次に多い原因は、「清掃報告書」や「建物巡回点検報告書」は、管理会社や再委託業者さんの統一書式を利用していることが多く、契約書にある仕様書の表を全く参考にしていないことです。

 

最後に、個々のマンションそれぞれの事情により、机上の計画通りには、なかなか実施できない事です。

また、現地で実施している清掃員さんや管理員さんが行っている業務の実施方法が、そのマンションにとって、最も良い方法である事が往々にしてあることも大きいと思っています。

 

具体的には、規模からすれば、「十分清掃できるはずだ」などと言われても、ゴミ出しのマナーが悪いマンションでは、ゴミの分別に時間がかかり、清掃時間が十分に取れないこともあったり、清掃員さんや管理員さんの好きずきにかかわらず、居住者の方との立ち話や交流がないと業務が円滑に進まないことなどもあったりします。

また、隅々まで清掃をしっかりやっていて姿が見えにくい清掃員さんがいると、「仕事をしていない」と言われたり、逆に目立つエントラス周りや外周りばかり清掃している管理員さんが、「あの人が仕事をよくやっている」と言われたりするケースもありました。

 

まとめ

新築後の管理立上げの時を除き、清掃業務にぴったりくっついて業務を見ることはなかなかないため、久々に立会いし、過去の業務を懐かしく思い出しました。

また、監査結果としては、契約書、報告書、実際の業務には、少なくないギャップが見受けられ、現地立会い監査の必要性を改めて実感します。

建物巡回点検はともかく、日常清掃はマンション固有の事情が大きく影響する業務であり、あるマンションでよかったことが、必ずしも他のマンションで良いとは言えない部分があります。

まずは、現状を居住者の方に知っていただくことが、管理見直しの第一歩であり、大切だと考えます。