マンションコミュニティ研究会の3月度のミニ勉強会に行ってきました

昨晩(2017.3.7)は、昨年からけっこう通っているマンションコミュニティ研究会のミニ勉強会に行ってきました。

ミニ勉強会に参加するのは、昨年9月の熊本地震被災報告以来です。

ミニ勉強会は、毎月定例で開催されている勉強会とは異なり、人を数多く集められる間口の広いテーマではなく、専門的だったり、ニッチだったりするテーマを取り上げているようです。

前回参加したセミナーは、熊本地震に関するマンション被災の現地視察レポートと、かなりマニアックな内容でした。

そして、今回は専門的なテーマで「相続放棄・破産・競売等にどう対処すればいいか」でした。

 

それぞれ難しい問題です

築年が浅くマンションに価値があるうちは、競売や自己破産が発生したとしても、管理会社や管理組合がその問題を放置しすぎない限り、深刻な事態にまで発展することはまれです。

それは、多くの区分所有者がマンションを住宅ローンで購入していることから、抵当権が設定されており、特殊なリゾートマンションでもなければ、築浅い分譲マンションには値段が付くため、競売にまで至ることなく任意売却で所有者が変わるケースが多いからです。

過去、私が管理会社でフロント担当者として滞納管理費対応をしてきた案件の多くは、このケースでした。

しかし、マンションが高経年化し、マンションの価格がかなり低下してくる時期(築30年〜35年超)にまで差し掛かると、この住宅ローンを返済し終えているケースが出始めます。

こうなると、抵当権設定されていませんので、滞納者が税金まで滞納するレベルにならない限り、勝手に競売になったりはしません。

また、滞納者は優先的に税金などから払ってしまいますので、管理費等の滞納はどんどん膨れ上がる一方になります。

この段階に至ると、管理組合が自ら債権者として法的な手続きを踏み、最終的には59条競売を試みるケースも発生し始めます。

この時、問題になるのは、訴えを起こしたりや競売を実施したりするための費用が回収できないレベルにまでマンションの価値が下落しているケースです。

もう競売を起こしても回収できるかどうかわからないどころか、むしろ回収費用で足が出る状態です。

それでも、滞納管理費等を回収できる見込みが立たない区分所有者から新しい所有者に変えられる可能性があることに賭けて、訴訟費用などを持ち出してでも裁判という手段に訴える状況となっていきます。

今回のミニ勉強会では、価値がないことや手続きが面倒などといった理由から相続人が相続放棄してしまい、相続人確定まで1年ぐらい待ち続けることになってしまったケースや、区分所有者が自己破産してしまった場合の対応などの幅広いケースについて、実例にもとづいて2時間しっかりとご講義いただきました。

 

老いは全てに起こること

永久不変・不滅のものがない以上、人と同じく、マンションも老いていきます。

これらの問題が起こる主たる原因は、マンションの資産価値下落です。

上記のような事態は、一部のビンテージマンションなどと呼ばれるような特殊なケースを除き、一般的な分譲マンションであればいずれ遭遇することになります。

したがって、管理費等の滞納は、管理組合が避けて通ることのできない問題です。

 

予防が大切

これらの問題を全く起こらないようにすることはできませんが、様々な対策を施すことにより、深刻な問題とならないように予防したり、軽減したりすることは可能です。

そのためには、日頃から適切な管理が行われる必要があります。

さらにいえば、管理会社に任せているから安心などということはありません。

管理会社には契約に定められた以上の責任はなく、あくまで管理組合に代わって必要な作業を代行しているにすぎないのです。

仮に業務不履行であれば、責任追及も可能ですが、その範囲は限られます。

当然の話のはずですが、輪番役員では、その責任感は分散し、どこか他人事になっているケースが多いと感じています。

あえて強調しますが、管理費等の滞納への対処は、管理組合が主体となって行うべきことです。

なお、念のため補足しますが、同じ区分所有者同士ですから、全くの他人ではありませんので、その督促には一定の配慮が必要です。

ただ、法律には権利の上に胡座をかく者に冷たい一面があります。

そのため、相手の立場を慮りつつも、法律上必要最低の主張や対応を行っておく必要があります。

 

まとめ

マンションコミュニティ研修会の勉強会は、レベル高いのものが多いと感じています。

入門者レベルではなく、具体的な問題を抱える人にとって参考になる実戦レベルのセミナーです。

そして、これらの知識やノウハウは、事が起こってから活かされるべきものではなく、このような事態に陥らないように、未然に防ぐために用いられるべきだと考えます。