オウブンシャホールディング事件

現在、次の4月9日土曜日から始まる「Tax Accounting(税務会計)」の予習を始めています。

この講義では、10のケースについてケースメソッド形式で授業が行われる予定で、そのうちの一つである「オウブンシャホールディング事件」について予習をしました。

 

税理士試験は、暗記と反復練習によるトレーニングで大学入試の受験勉強にかなり近いイメージでしたが、大学院ではどんな講義が行われているのか漠然としたイメージはありつつも具体的にはわからず、私はずっと知りたいと思っていました。

何をやるのかわからないと自分に向いているかどうか、やれそうかどうかも分からないからです。

また、メリットやデメリットもわかりません。

MBAには講義体験などがあり、まだイメージしやすいのですが、税法に関しては講義や勉強のイメージが湧きませんでした。

そのため、予習の段階から私の体験を記事として投稿したいと思います。

なお、一学生が書く予習記事に過ぎませんので、法令の解釈その他情報の正確性は保証できないことを予めご了承ください。

 

事前資料と課題が与えられている

予習と言っても闇雲に勉強するのではなく、事前に与えられる事前資料を通して次の課題が与えられました。

この課題に対して、「オウブンシャホールディング事件」の最高裁判決の読み込みを行います。

(Q1)教科書を参考にして、法人税法上の益金の範囲について説明しなさい。

(Q2)当事件の概要を簡単に図示しなさい。

(Q3)納税者の主張及び課税当局の主張を説明しなさい。

(Q4)裁判所の結論は何か。あなたはその結論に賛成か否か?

(Q5)あなたは税理士だと仮定して、この判決から学ぶことは何か?

 

まず教科書を読む

教科書「新版税務会計論」

「Tax Accounting」で用いられる教科書は『新版税務会計論(第4版)』です。

全394ページで、知らないことが満載されている本のため、講義までに全部をまともに読むことは不可能だと判断しました。

そんなことをしているとケースの予習が間に合いません。

そこで目次を確認後、第1章の総説部分のみを通読します。

水曜日の晩に届きましたが、30ページ分ほどでしたので、これだけなら通勤電車内の往復2日と掛からず読み終わりました。

第2章以降の個別論点については、個別のケースで必要となる論点ごとに摘み読みすることで対応します。

 

最高裁判決を読む

これまで全く読んだことはありませんでした。

読み慣れない判決を読むだけで相当時間がかかります。

また知らないことが次々と出てきます。

浅い理解でよいことはネット検索ができるので本当に助かるのですが、昔は全部辞書を引くように税務六法などを開いていたのでしょうか?

ただ、現在は検索スピードアップした分与えられる課題の量やアウトプットの量もスピードアップさせられている気がするので、種類は違えど大変さは同じなのかもしれません。

 

深くハマりすぎると時間がかかりすぎる

このケースだけに限らないのかもしれませんが、課題に対する回答を作成しているとどんどん深みにはまっていきます。

各ケース最低3時間と目安は与えられているものの初学だとどこまで範囲を広げていいのか迷います。

このケースの主要な論点は「益金の額に算入すべき金額」で「法人税法22条2項」のはずですが、財産評価基本通達や組織再編税制、外国税制(このケースではオランダ)など、論点をどんどんと広げていけてしまうからです。

しかし、時間との兼ね合いの中、理解の範囲を狭くしすぎると、講義内容についていけなくなる可能性があります。

そのため、限られた時間の中でどのように話を纏めるのかと言うことも大切なポイントな気がしました。

 

「簡単に図示」とは言うけれど

内容は簡単ではありません。

一応、アイキャッチ画像のように細かいと思われる論点をできるだけ省いてまとめてみました。

しかし、与えられた資料ではここまでなのですが、調べていくとオランダ税制を利用して含み益を課税されることなく、含み益のあった株式を関連会社へ売却し、簿価の付け替えに成功しています。

そこまで見ていくとさらに印象が変わります。

主要論点である単純な持ち株比率による含み益の移転だけであれば、最高裁判決にまで至るような内容ではないと感じていたのですが、オランダ税制も利用した一種のタックスヘイブンによる租税回避方法に歯止めを掛けようとする意義が読み取れたことにより腑に落ちました。

 

まとめ

税理士試験で財務諸表論を勉強していて本当に良かったと思いました。

税務会計論ですので、税法の知識と財務会計の双方を知らないと理解することが難しい論点だらけです。

まずはこの予習を元に講義に臨み、そこから次の学びと成績に繋げたいと考えます。