マンション管理士会湘南支部8月度の例会に出席してきました

一昨日(2016.8.23)は、湘南支部の月例会でした。

先月も出席し、その後の暑気払いまで参加したのですが、特筆すべきことはありませんでした。

しかし、今月の月例会で報告のあった外部居住者に対する協力金徴収については、私見を書きたいと思います。

 

外部居住者に対する協力金徴収

今回、無料相談会での相談事例として報告があったのは、所有マンションに居住していない方に対する協力金の徴収に関してでした。

この協力金は、通常の管理費等の負担以外に、外部居住者に限って毎月定額負担を求めるもので、所有するだけ住んでいない人と現に居住しているとの間の負担を調整する目的で、徴収されるものです。

このような費用負担については、マンション標準管理規約には言及がありません。

一応、「組合費」という費用負担について、コメント記載がありますが、その内容に関しては特に触れられていません。

したがって、特段の事情がない限り、分譲当初からこのような費用を徴収されていることは、ないはずです。

 

負担「感」の差異が議論の端緒

このような費用負担について議論される端緒は、一般的にはマンション賃貸化率の上昇によるものです。

駅近で分譲当初から外部賃貸を想定しているような管理組合は別として、居住者全員が現に居住することは前提とした組織化がされていると、この賃貸化率の上昇は、負担感の相違を生み出します。

一般的に、分譲マンションの賃貸化は、高経年化するほど進みます。

私の管理会社での経験でも、平成25年度マンション総合調査結果においても、同様の傾向があります。

竣工当初の居住イメージから考えて、賃貸化が進めば、その負担感に差異がでることは否めません。

もし、自主管理のマンションであったり、マンション周りの清掃など居住者参加で行ったりしている場合には、その負担を外部居住者に求めることは十分理解できます。

しかし、現に居住する組合員しか役員にとなれないとする古いタイプの管理規約でない限り、管理会社に管理業務を全部委託しているような管理組合においては、外部居住者に限定して負担が軽いといえるような具体例は少ないはずです。

この場合に、外部居住者に対する負担を求める声が出るとすれば、これは負担「感」の相違によるものだと考えられます。

具体的には、その家賃収入分負担能力があると見られること、区分所有者と賃借人の居住マナーの差異などが、この負担「感」の原因です。

 

協力金徴収を行う管理組合の増加

例会では、このような協力金の徴収に関して、様々な意見が出されました。

特に印象的だったのは、このような協力金の徴収をしているマンションの事例報告がかなりあったことです。

最高裁判例が出たことによりに、一定の協力金徴収に法的な根拠付けができたことが大きいと思われますが、これは意外でした。

しかし、考えてみれば、あまり問題が起こらない築浅のマンションよりも、このようなことが課題となってくる高経年マンションにおいてこそ、マンション管理士が活躍しているとも考えられます。

そう考えれば、このような事例に数多く、マンション管理士が遭遇することに疑問はないのかもしません。

 

一方、この負担「感」の解消に関しては、この協力金という方法だけではないはずです。

報酬というほどの額が出せないことから「謝金」などという名目になっているかもしれませんが、役員報酬という方法などもあるはずです。

ただ、方法論としては並列に考えることができても、現実問題として、収入拡大の機会が減る高経年マンションの管理組合にとっては、費用を増やす施作よりも、不足しがちな収入機会を増やす施作に傾きがちなのかもしれません。

 

まとめ

協力金という手段をとられている管理組合としても、最終手段として制度化しているのかもしれません。

しかし、このような負担「感」の違いをお金で解決しようとすると、得てしてお金では簡単に解決できないものを管理組合に招来しかねません。

この検討に関しては、できる限り議論を尽くし、別の方法によって補いがつかない場合にのみ、この手法を取られることをお勧めしたいと考えています。