台風シーズン到来

先日も台風が関東をかすめ通っていきましたが、昨日は9号と10号と2つの台風が発生し、しかも3つ目が今日発生するかもしれない状況で、週末、週明けとかなりの影響を与えそうです。

この時期になると、台風やゲリラ豪雨がどうしても気になります。

それは、河川が氾濫するほどではなくとも、マンションにおいては、駐車場ピットでの車の冠水、地下にポンプ室における給水ポンプの水没、半地下タイプの建物の場合には住戸への床上浸水などがありえます。

管理会社を辞め、もう5年ぐらいになりますが、いまだに頭のどこかでこのような事故が脳裏をよぎります(苦笑

 

管理会社の責務

当然、天災となれば、管理会社の責任ではありません。

しかし、緊急時にどれだけの対応ができるかは管理会社の腕の見せ所でもあります。

理想論としてはそうはいえるものの、お客様にとっては、何も起こらないのが一番です。

したがって、何らかの被害が発生した時点で、基本、それは良くないことになります。

また、お客様の被災状況を目の当たりにすると、責任論よりも先に「そもそも発生しないようにできなかったのか」と、どうしても考えてしまいます。

なお、管理業務主任者法定講習では、豪雨による被害に関して管理会社の責任が認められた判例が紹介されていました。

管理会社には、少なくともこのレベルの責任があると考えられます。

 

管理組合の責務

管理組合は、天災レベルは仕方ない部分もありますが、マンションの設備を維持修繕することによって、その建物が持つ防災能力を保つ責任があります。

しかし、排水ピットに設置される交互並列2台組みの排水ポンプについて、片方のポンプが故障した際、故障原因や工事見積額などを理由にすぐに交換しないケースがあります。

もちろん、管理会社や工事会社のいいなりになる必要まではありませんが、これは危険です。

なぜなら、交互並列の排水ポンプは、普段は交互運転していますが、1台で排水しきれないほど量となった際には、2台同時に起動して排水するからです。

ポンプ故障していては、この2台同時使用ができません。

フロント担当者に設備知識がないと、この事実に気付かないこともあります。

水中型である排水ポンプの故障の多くは、絶縁抵抗の低下によるもので、絶縁抵抗測定による点検を行えば、その劣化の兆候をある程度知ることができます。

しかし、いつ故障するかは完全にはわかりませんし、事前兆候なしに突然故障するケースもあります。

兆候が見えたのであれば、その段階で修理・交換が発生することを予定し、事前に見積もりなどを手配しておくことが望ましいと考えます。

 

責任の特定が難しいパターン

よくあるのが、換気口からの吹き込みによる水濡れです。

雨水の吹き込みは、損害保険の対象外であり、また普段は起こらないことから状況の再現も難しく、原因の特定も難しいのです。

そして、防ぐことも難しいため、原因が特定でき、何からの対策を講じたとしても、台風など風雨が強い際には、再発することがあります。

これが台風のときには、一番気になります。

答え合わせが実地になってしまうパターンで、ホント困りものでした。

この他に悩ましかったのは、著しい結露と漏水の区別がつきにくいケースです。

著しい結露の多くは、お客様の生活スタイルと水濡れ箇所の位置関係から推測ができ、壁裏などの隠蔽部を調査することで、その確認ができるのですが、まれに雨水や排水管漏水の可能性を否定できず、原因特定が難しい時があります。

そのため、開口した壁や天井をしばらく復旧せず、お客様の協力をえて、時間をかけて原因調査することがありました。

 

まとめ

このような緊急対応に、いいことは全くありません。

なければ良いもののはずですが、資金が無限にあるわけではない以上、問題が起こってからでなければ、対処しにくいことがあるというのも一つの事実です。

ただ、やれることをしっかりとやり尽くしているかといえば、そうでもありません。

もし、今回挙げたようなケースにお心当たりがあるのならば、管理組合は予算で動く組織ですから、来年に備え、いまから動き出す必要があるのではないでしょうか?