同業他社の研究について

先日、井ノ上陽一先生を接点としてオフ会で知り合ったブログ仲間(勝手にいっています:笑)税理士の林義章先生の次の記事がとても素晴らしいと感じました。

プロフィールを見ていただいている方はご存知だと思いますが、私も転職をよくしているタイプで、この記事は体験記事として、納得できる内容でした。

感銘は受けましたが、そのまま同じようなことは書いても二番煎じになってしまいますし、同じ角度から掘り下げても異なる有意な情報提供はできそうもありません。

そこで、私は業務内容を変えつつも比較的同業種転職を繰り返した経験をもとに、分譲マンション管理会社比較の観点から、記事化してみたいと思います。

 

独立系最大手管理会社

マンション管理業界に入った経緯については、自分史に書いています。

この時点では、私の父がアパート経営をしていることから不動産業界と修繕工事、点検メンテナンスが興味の焦点でした。

そのため、業界最初の転職は、修繕工事を担当する部署に転職しました。

プロフィールでは社名を伏せていますが、独立系最大手の管理会社です。

建築技術系出身でもない文系営業だった私は日々勉強の毎日でしたが、この会社で管理に関する知識の基礎を固めたといっても過言ではありません。

ここで建築・設備の巡回点検業務、大規模修繕工事の提案営業(調査・診断・仕様提案・見積など)、漏水や断水ほか事件事故の緊急対応、長期修繕計画の策定、管理組合への提案方法などを学びました。

資格も、建築技術系の学校を出ていないことから2級ながらも建築施工管理技士、管工事施工管理技士を取得した上で、管理組合運営の知識も身につけ、簿記3級と管理業務主任者(この当時は講習取得)を取得しています。

ここでは、独立系管理会社がどのような収益構造で、修繕工事がどのような位置付けになっているかが学べました。

ただ、一社で全体像がわかるはずもありませんから、独立系ではない管理会社の視点を学びたいと考え、次は財閥系の管理会社に転職しました。

 

財閥系管理会社

入社当時は、大手とはいえない管理会社でしたが、合併を繰り返し、現在は管理戸数ランキング最上位の一角を占めています。

この会社では、主として、新規の分譲マンションを作る段階からデベロッパーに営業し、新規のマンション管理を受託する営業職として採用されました。

前述の通り財閥系の管理会社のことを知りたかったもありましたが、そこに加え、新規に分譲マンションができる段階のことを知りたいと思っていました。

当たり前の話ですが、管理会社にいると、できてしまった建物を管理するしかありません。

そのため当時は、どのようなプロセスを経て分譲マンションができるのかが知りたいと思っていました。

これは、何も知らずにケチをつけるよりも、そのプロセスを知り、管理の現場で起こっていた各種の問題や課題を解決できる余地がないのかを体験として知りたかったのです。

今ではアフターサービスのフィードバックが開発に反映される仕組みがあるようですが、当時、不動産の世界では、開発・販売・管理の3つは、ほぼ完全に分業・分断されていました。

もちろん、販売と利益という理由があることは前提として知っています。

しかし、体験としてはわかっていませんでした。

結論、当然の結果として販売や利益が優先される中、「住まう人のための管理」という視点が購入者サイドに醸成されていないことがよくわかりました。

当時は2000年代に入ってすぐでしたので、1962年に区分所有法ができ、その直後から第一次のマンションブームが始まったとすると、それでも40年ぐらいの歴史しかありません。

さらにいえば、黎明期に試験的に作られた超高級物件などを一般化することはできません。

したがって、住宅金融公庫の制度ができた1970年代からが普及期の最初と考えると、やはり30年程度の歴史しかなく、RC造建物寿命から考えれば、まだ維持管理に目がいく段階ではなかったと感じています。

なお、この会社勤務時代にマンション管理適正化法が施行され、第1回のマンション管理士試験が行われ、マンション管理士を取得しています。

ここで、管理受託営業として、最も管理規約に携わっていた時代でもあり、区分所有法や管理規約に対する学びが深まりました。

 

投資型マンションの管理会社

この転職以前には、私は大阪に住んでいました。

実家が大阪にあり、大学も関西でしたので、自然と大阪で就職しています。

しかし、不動産はマーケットの規模からすると、相当な開きがあります。

正確な統計調査を元にしているわけではありませんが、実感としてそう感じています。

例えば、分譲マンション管理においては管理戸数が一つの目安となります。

この点で関東と関西では、管理戸数に3倍弱程度の差があります。

そして、販売価格にも差があり、平均すると1.2倍ぐらい差があるといわれています。

さらにいえば、不動産は分譲マンションだけではありませんので、商業ビルなどを含めて考えれば、その規模の差がある程度伝わるのではないかと思います。

そんな市場規模に差がある中、大阪に住んでいて全く理解できない存在が「投資型ワンルームマンション」でした。

その販売価格やランニングコストから考えると、収支が成り立つとは、とても思えなかったからです。

関西ではなく、首都圏であれば、成り立つ要素があるのかもしれないと、東京の投資型ワンルームマンションの管理会社に転職してみました。

転職した結果として、原則的には、単体で収支が成り立っていないことがよくわかりました(苦笑)

ただ、応用編としていくつか特殊な利用しかたがあることを学ぶことができました。

ここでは、結果として、マンションの売買仲介・賃貸に関する知識を学べました。

加えて、滞納管理費がそこそこあったことから、机上ではない管理費滞納回収のノウハウも実体験を伴って身につけられたように思います。

 

まとめ

この次には遂に、管理会社というポジションからのマンション管理へのアプローチに限界を感じたことから、マンションデベロッパーが直接管理を行っている会社に転職しています。

分譲マンション管理に関して転職を通じて学んだことを、簡単にまとめてみました。

私の体験を通じて、多少でもマンション管理というもの伝わればと思います。