様々な手法を試しながらも基本的な努力はコツコツと続ける
上場企業だけではなく、マンション管理組合も3月末決算が多いことから、今月来月は業界の繁忙期となります。
それを踏まえてか、先月辺りから総会シーズンを見据えた管理組合に対する啓発的な新聞記事や雑誌記事が多かったように感じています。
そして、それらの記事に対するネットコメントに一つ気になるものがありました。
問題の本質は「助言に対してお金を払うマインドが低い」ことか?
匿名でのコメントでしたが、「管理組合が素人集団でマネジメント力がないにもかかわらず、第三者助言に対してお金を払うマインドが低く、結局、取れるところからお金をとろうとする行動がマージンとしていただく構図となる」と書かれていました。
実際のところはわかりませんが、書きぶりからすると業界サイドの人物の書き込みのように見えます。
私も確かにこのように感じている部分があります。
しかし、これをこの問題の本質と言ってしまうのは違うと感じています。
理想論ではなく、提供するサービス価値を伝えることは、第三者の専門家として助言する我々の仕事だからです。
問題の本質は「価値を伝えられていないこと」と「ウォンツ」にある
私自身もできているわけではありませんので偉そうにかける話でもないのですが、この問題の本質は、助言などサービスを提供する専門家サイドが価値を伝えられていないことにあると考えています。
もっと厳しくいえば、そもそも価値がないものを提供している可能性もあります。
先日大学院で受講したNew Age Marketingでも学びましたが、この解消には顧客ニーズの理解が必要です。
「素人集団であるマンション管理組合が第三者助言を求める」というニーズ(欠乏が感じている状態)が本当にあるのならば、まだ「ウォンツ(このニーズが文化的背景や個人の特徴を通して具体化されたもの、具体的には、食料というニーズであれば、日本人にとってのウォンツはご飯に焼き魚)」をしっかりと具体化できていないことにも原因があると考えています。
そして、このウォンツが具体化できていたとしても、その管理組合に購買力がなければ、需要は生まれません。
また、管理組合は原則、お金を稼ぐ組織ではありませんから、その購買力には制限があり、需要と供給をしっかりとマッチさせなければ、売り上げには繋がらないのです。
その意味で、管理組合相手の商売が難しいことは確かです。
難しいからこそチャレンジのしがいがある
別にハードルが高いほど燃えるという性格ではありませんが、このハードルを乗り越えてビジネス化できるのであれば、そのビジネスモデルは、簡単には真似できないビジネスとしての耐久力を備えると考えています。
そのため、難しいことはやりがいになりこそすれ、やらない理由にはならないと思っています。
ただ、難しいことには違いありませんので、簡単に実現できるとも思っていません。
したがって、この実現には時間がかかると考え、長期戦を覚悟して臨んでいます。
基本的なことをコツコツと続けながら様々な手法を試す
一旦、長期戦を覚悟できれば、私の得意分野であるコツコツ努力できることをかなり活かせます。
しかし、ただ単純にコツコツと努力しているだけでは、この高いハードルを超えることは難しいとも考えています。
そのため、どのようなサービス(価値提供)を行えば、もっとも管理組合のニーズを満たし、需要を喚起できるのかについて、日々様々な手法を検討し、試行錯誤を行っています。
まとめ
改めて士業としてのマーケティングの重要性やマネジメント能力の必要性を感じます。
そして、それは学び、実践することによって、磨くことができると考えています。