比較してみた!関東における東京電力新旧電気料金メニュー(前編)
昨日(2016.1.14)に続き、電力自由化の記事です。
昨日は、概要のみ書きましたが、今日はさらに具体的に新旧電気料金メニューを比較してみます。
今まではブレーカー契約と呼ばれる、一定の電気容量(我が家では40A)を決めて、その範囲内で電気を使う契約が主体でしたが、新プランでは、一部を除いて、スマート契約(名前から中身が想像できないところがミソですね:笑)という、初月などの例外を除いて過去一年間で最大使用した時を基準に、基本料金が計算される契約になります。
ポイント還元が0.5%分あるものの、旧プランに近い内容の新プランに変更すると、基本的には値上がりする方向であることは、間違いなさそうです。
今月15日には、『でんき家計簿』が『くらしTEPCO』にリニューアルされて、ネット申し込みできようになりますが、現段階では、後発事業者から出されるプランも比較検討した上で、お申し込みされることをお勧めします。
料金計算の基本から
シンプルに書くと、次の通りです。
「電気料金」=「基本料金」+「電力量料金(燃料調整費含む)」+「再生可能エネルギー発電促進賦課金」
まず、「基本料金」は、全く使わないと半額になりますが、契約容量(いちどきに使える電気の最大量)に応じて金額が変わりますが、変更しない限り毎月同額です。
次に、電力量料金は、電気を使っただけ支払うこととなる料金ですが、料金プランにより、使用量や時間帯や季節などにより単価が変動します。さらに、天然ガスなどの価格変動により燃料調整費(これは増減どちらの場合もあり、今月はマイナス調整でした)による調整が行われます。
最後に、税金的な位置付けに近いのですが、太陽光や風力など再生可能エネルギーを高い単価で買い取るための原資として、「再生可能エネルギー発電促進賦課金」が使用量に応じて加算されています。
一覧表にしてみた
まずは、一般家庭ではあまり使用しないと思われるプランを除いて、一覧表を作成してみました。
なお、電気料金の各単価には消費税相当額が含まれています。
ちょっと表が大きくなりすぎたので、画像では雰囲気だけ掴んでいただければと思います。
詳細を見たい方のため、PDFファイルのリンクを置いておきます。
プランが統合され、かなりスッキリしました。
もっとも基本的なプランは、ほとんど変わっていない
現状、オール電化住宅や電気温水器を使用している住戸以外のほとんどでは、「従量電灯B」また「従量電灯C」という料金プランで契約されているかと思いますが、このプランは、春から新規受付停止(今契約されていれば、その契約は既得権として継続できます)される他のプランとは異なり、春以降も新規契約可能です。
そして、新プランにおいては、「スタンダードプラン」というメニューが、この「従量電灯」契約に代わる料金プランとなっており、新プランにしかない「ポイントが貯まる」サービスが追加されています。
このプランにだけ、スマート契約ではない「スタンダードS(「従量電灯B」に相当)」と「スタンダードL(「従量電灯C」に相当)」というプランがありますが、こちらは、従量電灯契約が使用量に応じて3段階で単価が変動することに対して、2段階単価となっています。
仮に50Aで契約した場合で、「燃料調整費」と「再生可能エネルギー発電促進賦課金」を除いて、グラフ化してみました。
2段階になったことで、少ない使用量の時には、若干値上がりしています。
なお、実際の請求料金にはこれに、「再生可能エネルギー発電促進賦課金」、「燃調調整費(これは増減双方あり)」が加算されます。
まとめ
この他のプランの違いも比較したいのですが、新プランでは基本料金が変動するため、単純比較ができません。
一応、基本料金の要素を除いて、簡易版の電力量料金比較は可能です。
需要がありそうだったら、さらに詳細な記事を書くかもしれません。
他社のプランが出揃うまでは明確に言えませんが、現時点では、旧プランの中でもっともベストな契約を行っておくことが、料金値上げに対してもっとも有効な対策だと考えています。
次回は、動力における変更点などについて、記事化したいと思っています。