比較してみた!関東における東京電力新旧電気料金メニュー(中編)
一昨日(2016.1.14)、昨日(2016.1.15)と続き、関東圏における東京電力から発表された春からの新電気料金メニューの記事です。
本日は、「低圧電力契約」と呼ばれる、主に必要電圧が200Vの動力機器を動かすために用いられる新旧料金プランについて比較してみます。
分譲マンションの管理組合においては、給排水ポンプ設備、エレベーター設備、機械式駐車場設備などを動かすために利用されており、この契約部分の見直しが月々の電気料金削減に大きく影響します。
まずは、動力関連のその他の料金プラン
動力機器を動かすためには、大きな電力が必要となり、一般家庭で利用される100Vの電圧ではなく、「低圧電力契約」では200Vでの利用が可能となります。
この他にも、さらに大電力を使用できる「高圧契約(500kW以上)」や「特別高圧契約(2,000kW以上)」があります。
以前の記事でもご紹介しましたが、この部分では、すでに自由化されており、この春からの自由化には関連せず、変更点はありません。
低圧契約での変更点について
今回の自由化には関連していないのですが、春からのサービス変更には、一つ大きな変更点が含まれています。
それは、「おまとめプラン(低圧高負荷契約)」の新規受付停止です。
この契約プランは、分譲マンションの管理組合で言えば、廊下や階段などに使われている照明器具のための「従量電灯契約」と、動力に使用されている「低圧電力契約」を一つの契約にまとめることにより、電気料金を低減できる可能性がある料金プランです。
春からの新料金プランには、これに相当するメニューがありません。
この「おまとめプラン(低圧高負荷契約)」は、「基本料金は高い」のですが、「電力量料金が安い」料金プランです。
そのため、その他の要素も多少あるのですが、単純化すると、電気使用量が少ないと、逆に電気料金が高くなってしまいます。
東京電力のプラン解説(2016.11.5現在リンク切れ確認)にもありますが、目安として「1ヶ月の電気使用量が1,000kWh以上」であれば、東京電力からもお勧めされています。
なお、この契約は、契約をまとめたときの契約容量が、「原則として15kW以上であり、かつ、50kW未満」の方のみですので、ご注意ください。
まとめ
繰り返しになりますが、現時点では旧料金プランの中で、最もベストな料金プランで契約しておき、今後発表される他の事業者の料金プランが出揃ったところで、再度、見直しを行うことをお勧めします。
また、このお勧め、分譲マンションの管理組合だけではなく、賃貸アパートや店舗、小規模工場でも同じことが言えます。
税理士の諸先生方にもおかれましても、ランニングコストを減らせるせっかくの機会ですので、この繁忙期に提案までは難しいかもしれませんが、ちょっとした節約ネタとしてお伝えいただいてもいいと思います。
無料勉強会等のご要望がありましたら、こちらよりご相談ください。
次回は、新料金プランのうち、旧プランに相当するものがない『プレミアムプラン』をメインに、記事化したいと思っています。