「マイナンバー対策セミナー」に行ってきました!
昨日(2016.2.3)は、勤務している税理士法人の業務に関連して、「マイナンバー対策セミナー(データ管理の達人操作研修会)」に行ってきました。
午後からの開催で、会場は横浜の税理士会館です。
税務ソフト
業界に入るまで、よく分かっていませんでしたが、税務署への申告を行うために、税理士事務所では、「税務ソフト」と「会計ソフト」の2種類を使っています。
「会計ソフト」とは、私も不動産所得や個人事業用に使用している「やよい会計」のような、決算書の作成を最終目的として日々の帳簿付けをするためのソフトです。
個人で青色申告するために利用している「やよいの青色申告」では、申告用データをエクスポートできますが、申告自体は、国税庁から出されている「e-taxソフト」に取り込んで、申告書を作ってから、税務署に送信することになります。
無料の「e-taxソフト」と異なり、有料の「税務ソフト」は、この部分について、申告書データを作りやすくし、また申告ミスをなくすためのチェック機能などが付加されています。
税務ソフトは、この達人しか使用したことがありませんが、噂に聴くと、値段の高いものほど高機能のようです。
今回のセミナーは、マイナンバー対策であることは間違いないのですが、制度などの説明ではなく、勤務している税理士法人でメインに使っている税務ソフトである株式会社NTTデータ「達人」シリーズに、マイナンバーに対応するためのソフト「データ管理の達人」が追加されたことから、この新ソフトの操作研修会でした。
データ管理の達人
マイナンバーの管理を行うためのソフトです。
管理するといっても、データそのものは会計事務所のパソコンの中にはありません。
マイナンバー自体は、ソフトメーカーであるNTTデータが運用するサーバーに保管され、そのアクセス管理を事務所のパソコンから行えるようにしています。
そして、必要に応じて申告書にデータを取り込み、取り込み後の申告書を税務署に送信し、申告します。
このソフト、多くの小規模事務所には過剰と思えるほど様々な運用を想定し、大変多機能にアクセス管理などができるようになっています。
ただ、お客様からデータ管理の委託を受ける場合に、法定の安全管理措置をしっかりと果たすためには、ソフトとして必要な機能なのだと思います。
データ入力をお客様にやってもらうアプリがある
マイナンバーの取り扱いにおいて大きな課題は、「収集」です。
心配しすぎている気がしなくもないのですが、よくわからないことだから慎重に臨むというスタンスは納得できます。
他にも「税理士事務所で手入力する方法」や「お客様側の事務所で一括して入力してもらう方法」などもあるのですが、この「データ管理の達人」では。「Miniタブレットアプリ」というソフトをお客様のスマホやタブレット端末にインストールし、マイナンバーを入力してもらうことで、マイナンバーが記載されている通知カードなどをそもそも預からないで済むシステムが導入されており、その操作説明も行われました。
すべての従業員さん達がスマホなどを使いこなせるはずはありませんから、どれほど有用なのかは未知数ですが、今後、こういう流れで進めたいという気持ちはよくわかります。
ソフトを媒介に最低限の接点で申告ができるようになることは、SF好きとして、ITの活用度合いが一段階進んだことを実感します。
まとめ
通知カードが届いたことは以前に記事にしましたが、それ以外の部分では実務レベルでいろいろ情報が錯綜しているため、世間の話題であることは承知しつつも記事化していません。
大枠に変わりはありませんが、一旦、マイナンバーが必要とされた書類であっても、その後、緩和される通達があったり、さらには今年度だけは記載不要されるパターンが出てきたりと、まだ落ち着いていないのです。
ただ、税理士業界には「電子申告の普及」など、他業界ではなかなか真似できないレベルでの改革推進力があると感じています。
現場レベルでは多少混乱が起こるかもしれませんが、このマイナンバーでも利用範囲が拡大される部分はともかく「税」の分野においては、話している間に軌道に乗ってしまうのではないかと考えています。