MBA Essentialsの講義が終わりました
一昨日に続き、昨日(2016.10.9)、2週末4日間のMBA Essentials講義最終日でした。
これで、名古屋商科大学大学院のTAP(Tax Accountant Program)1年次で唯一履修できるMBA科目が終わりました。
講義前グループセッション
基本、講義は10時スタートですが、名古屋商科大学大学院では、ほとんどの講義前にグループセッションの時間が設けられています。
普段は、それぞれが予習してきたケーススタディについて、ざっくばらんに話し合い、ケースに対する理解を深め、講義でのディスカッションをより効果的にすることを目的としています。
ただ、今回のようにグループワークの発表などが求められている場合は、その協議・すり合わせ時間に使用されます。
今回は、昨日のグループワークの結果を基に、有志3名(最後は、リーダー一人がほぼ徹夜で仕上げていた模様)が作成したパワーポイントの資料の最終調整を行いました。
午前は昨日のグループワークの発表
少し伊藤先生からのイントロがありましたが、その後は、すぐにグループワークのプレゼンテーションです。
各グループの発表は、持ち時間5分で、発表後は、生徒同士の質疑応答時間となり、与えられた課題に対する各グループの提案について、意見交換が行われました。
各グループの質疑応答の最後に、先生からのご意見や質問などがあり、順番に6グループが発表しました。
今回のグループ発表に関する先生からのご講評では、戦略を考えていないただの業務改善提案では進歩がないとのお話がありました。
確かに、小手先の提案をしても、お茶濁しにしかならず、提案としては小粒になってしまうのは、その通りだと感じます。
今回のご講義では、普段一社員にしか過ぎない我々に対して、経営者の視点に立って考えた時、どのようにすべきかの示唆を与えてくださっているのだと思いました。
午後は軽い追加課題からスタート
ランチ後は、休憩前に先生から与えられた軽い課題からスタートしました。
昼食後、いきなり重いところに行かず、眠くなってしまう午後は、毎回軽い追加課題を題材にして、参加意識を高められようとしているように感じられ、ここにも伊藤先生の講義に対する工夫を感じます。
ご自身でもおっしゃられていましたが、このMBA Essentialsの講義は、あくまでエッセンスであって、軽い感じで講義しているとのことでした。
講義初日は、先生からのとても厳しいご指摘があり、キツイ講義のように感じましたが、トータルとしてみれば、求められている準備量以外では、それほどキツイ内容にはなっていません。
メリハリを利かせているだけかと思っていましたが、そうではなかったようです。
あくまでこの講義はMBA入門編であって、もっと突っ込んだ話は、各専門講義で行われるとのことで、先生のご自身の専門科目のアピールもさりげに行われていました(笑)
最後はケーススタディで締め
講義計画で用意されていたケーススタディでディスカッションが行われました。
株価に関する話題でしたので、数字や利益、ガバナンスなどの切り口から、最後の学びにつながると想定していましたが、伊藤先生はここでも角度を変え、難しい質問、かつ、課題を残されました。
それは、目に見える数字的利益追求だけが重要なのかどうかということでした。
このケースの前にも、現代の経営では、利益の追求以外にも、公共的や社会的な要請という曖昧模糊としたものが経営者には求められていることが、ポイントとして挙がっていました。
この他、ビジネスモデルによっては、短期的な数字的利益よりも、長期的なブランドイメージを守る方が、会社にとっての利益となるケースは十分にありえます。
また、企業を評価する指標として用いられているランキングや数字は、その評価方法が時代とともに変わっているため、単純な比較はできないはずですが、わかりやすさの観点から、そのような指標が世間では幅を利かせています。
継続企業の観点からみれば、分析すべき、ポイントが多岐にわたることなどをご教示頂きました。
最後に、経営的なディスカッションに対して、改めてテクニカルタームや質問に的確に答えることについて、その重要のご指摘を受けました。
これらは訓練で確実に伸びるスキルであり、修行すべきとのことでした。
確かにそうだと感じます。
ディスカッションのスピードと質を高めるためには、これらの前提を備えておくべきです。
そうでなければ、ディスカッションの意義が薄れます。
お互いの時間を無駄にせず、意義ある時間を過ごすために、必要なことを話す。
当たり前のことですが、シンプルで、とても大事なマナーだと思います。
まとめ
伊藤先生は、とても綺麗にまとめて講義をされましたが、ビジネスの本質はもっとドロドロしたもののはずで、講義始めの手荒い感じのご発言にその片鱗を感じました。
楽しいというには、手厳しいご講義でしたが、本質を突いたご指摘が多数あり、受講の意義から考えれば、とても有意義です。
ただ、これで入門編なわけですから、来年の専門課程はさらに厳しいものと想定されます。
ぬるくないMBAの恐ろしさを改めて痛感させていただきました(苦笑)