民泊対応勉強会に行ってきました!
昨日(2016.2.25)、先月も出席しましたマンションコミュニティ研究会の勉強会に行ってきました!
内容は、『迫る民泊、迫られる対応、待ったなし』です。
今回も、会場は東京月島の月島区民館です。
講師はマンション管理士の飯田勝啓先生
誠に失礼ながら、この勉強会開催でお名前を知るまでは全く存じ上げませんでした。
法律や管理規約がメインとなるようなセミナーでは、弁護士の先生が講師を務められることが多い中、マンション管理士である飯田先生が講師をされるとのことで、どんな内容になるのか楽しみにしていました。
勉強会冒頭での講師紹介の中、投資用分譲マンションを複数所有し、不動産投資業も行なわれているマンション管理士であることを知り、とても納得できました。
なぜなら、推進するとまでは言い過ぎでも、ある程度の受け入れの方向性も検討した上でなければ、民泊に入ってきて欲しくない管理組合サイドの話だけでは、専門家としては片手落ちだと考えるからです。
また、マンション管理士で、民泊に限らず賃貸業実務に詳しい方に、あまりお会いしたことがありません。
分譲・賃貸の双方の知識を持って解説されるこの勉強会はとても有意義だろうと、冒頭の時点で感じていました。
実際、セミナー内容はとても充実していました
民泊の定義から始まり、その実態・実情、そして実際に民泊利用した体験まで含めた解説はとても素晴らしいものでした。
個人的に昨年後半あたりからずっと動向ウォッチしていましたが、全体像を網羅できているとは言えなかったため、この勉強会のおかげで課題や問題点が整理できました。
また、今回の勉強会の主題である対応に関しても、管理規約や細則の試案までプリント配布され、休憩時間なしでぶっ通し2時間でも時間が足りないほどでした。
やはり、実体験のシェアは伝える上でとても有効な手段だと感じました。
民泊は対象となりうるマンションではかなり喫緊の問題
民泊は思っていた以上のスピードで問題が顕在化するかもしれません。
過熱報道を煽りたいわけではないのですが、飯田先生から分譲マンションでの民泊事案が増える可能性について、次の具体的な示唆をいただけました。
一つには民泊(分譲マンションだけに限定せず戸建ても含めた全体)の導入に関して、政府サイドでは非常に積極的に進められているとのお話がありました。
検討を行っているワーキンググループ自体が、民泊を解禁する方向で検討しているとのこと。
二つ目は、部分的解禁は政令部分のみの改正で対応できることから、行政サイドからの動きだけで今年4月には政令改正が行われる可能性があること。
最後に、現在は国家戦略特区において非常に限定的にしか認められていない民泊を、完全合法化する方向で、来年4月を目指して旅館業法そのものの改正検討が行われていること。
法改正まで含めると国会審議もあり必ずそうなるとまでは言えませんが、このスピード感だと、一般的な分譲マンションの管理組合では対処する間もなく、分譲マンション内に合法化された民泊の導入が進む可能性があります。
このまま推移すると、民泊がらみの具体的なトラブルがマンション内で顕在化してから、対処療法的に検討を進めなければならなくなるかもしれません。
ただ、すべてのマンションの課題ではありません
基本は、東京都内や京都などの海外観光客が訪れるエリア付近のマンションがその対象となると考えられます。
したがって、すべてのマンションにおいての課題とまでは言えません。
しかし、商業地域近辺の駅近マンションでは、検討を進めておいた方が無難だとは言えます。
一旦、民泊を稼働させるとその主体者(ホスト)も事業ですから、多少のことでは撤退できません。
そのため、できればそのような問題が健在化する前に対処できることが望ましい対応だと考えています。
今回の勉強会は管理組合や実務家サイドからの検討
今回の勉強会は、どちらかというと実務家サイドにおける具体的な対応が学べる勉強会でした。
民泊問題は運営者側においてインターネット世界の速度で日々進化しています。
今回学んだ対応もその速度に応じて陳腐化しかねない部分があります。
管理組合も、実務家もその変化に対応できるように、民泊の動向を随時チェックしながら工夫を重ねていくことが必要であることを学んだように思います。
ただ、こうなると法律家サイドからの民泊に対する検討を知りたいところです。
いい勉強会・セミナーがあれば、一度出席してみたいと思います。
まとめ
小杉先生に続き、講師の飯田先生を口説いた代表の廣田先生のご慧眼の賜物だと思いますが、前回に続き、今回もマンションコミュニティ研究会の勉強会は、とても有意義でした。
冒頭において売り込みがありましたが、来年度の入会を前向きに検討したいと思います。
余談
おかげさまで、名古屋商科大学大学院の入学許可証が無事届きました。
4月からは、社会人大学院生としても勉強します。