2016年より電力自由化が始まります!
先週、自宅に「2016年4月から始まる」電力自由化について、東京電力からのお知らせが投函されていました。
東京電力管轄エリアにお住いの皆さんのご家庭にも配布されましたでしょうか?
マンション管理組合の問題としては、各種設備や廊下などの照明など共用部分の電気代が、原発後の電気料金の値上がりにより、年々管理費を圧迫しています。
電気代削減対策として、管理会社からは、もっぱら電子ブレーカーを勧められていると思います。
しかし、それは、何もしないよりは当然効果がありますが、必ずしも管理組合にとってベストな選択肢とは言えない可能性が十分にあります。
今日は、この度の電力自由化について解説するとともに、マンション管理組合での電気料金見直しについて、まとめてみたいと思います。
電力自由化
「電力自由化」と謳われていますが、2016年4月からの電力自由化は、正確には適用範囲の拡大です。
電気自由化の流れは、東京電力のホームページ内にある「電力自由化の経緯」の解説がわかりやすいと思います(ページ削除されました)
今回の自由化では、発電事業の全面自由化と、販売に関して最後に残った各家庭などとの契約である「低圧契約」部分の電力小売の自由化が行われます。
(「発送電分離」なども含めた完全自由化は、今年改正された電気事業法は、5年間の猶予がありますので、2020年以降で達成されるはずです)
低圧契約とは
今回、自由化される「低圧契約」とは、契約電力が、原則として50kW未満のとなる契約者向けのサービスです。
通常、一般家庭や小規模の分譲マンションでは、共用廊下の照明器具向けの電力をまかなうための契約となっています。
「50kW」と聞いてもピンとこないかもしれませんが、ブレーカーの「50A(アンペア)」ぐらいなら聞いたことがあるかもしれません。
ブレーカーの単位に使われている「A(アンペア)」が「電流」の単位で、契約で使われている「W(ワット)」のが電力の単位で、異なるものを表していますが、電気を測るための単位で、それぞれの意味は次の式からわかると思います。
・「電流(A)」×「電圧(V)」=「電力(W)」
したがって、式に当てはめると、5,000W(=5kW)の電力が使用できることがわかります。
細くいうと、ブレーカーは瞬間的にはもっと大きな電流を流せたり、直流・交流といった流し方で、力率(電気の流れる効率)なども影響したりするのですが、あくまでここでは説明のため、単純化しています。
これまででも、これよりも大きな電力契約である「高圧契約」や「特別高圧契約」などに関して、自由化されていました。
一部のマンションなどでは、「一括受電」という名前で導入されていると思います。
私も過去、既築の分譲マンションでの導入方法を調査・検討しましたが、全戸から同意書を取らなければないというハードルの高さから、実際の導入までは漕ぎ着けられませんでした。
ただ、新築時から新電力(「東京電力」など地域電力会社以外の電力会社)から電力供給を受ける分譲マンションを、引渡し時から担当し、物件説明を受けたことがありますので、経験が全くないというわけではありません。
東京電力では
今回の自由化に伴い、選択約款となっているメニューの一部について、2016年3月31日で新規受付停止となります。
受付停止となるメニューは次の通りです。
・ナイト8
・ナイト10
・電化上手
・ピークシフトプラン
・夜得プラン
・朝得プラン
・半日お得プラン
・土日お得プラン
・低圧高負荷
・産業用季時別
・深夜電力
・融雪用電力
しかし、停止になることが決まっているにもかかわらず、新プランはまだ決まっていません。
まとめ
今回の東京電力からのお知らせでは、何か新サービスを始めることはわかるもののその詳細は全く不明の状態です。
あえて言えることがあるとすれば、新メニューが我々にとって有利な契約になるかどうかは、わかりません。
現在の契約は新規受付を停止されるだけで、廃止されるわけではありませんので、現段階でベストな選択で契約しておき、4月以降でさらに良いメニューが出たら、そこで乗り換えることがもっとも賢い対処方ではないでしょうか?
ここで営業ですが(笑)、『電気代削減コンサルティング』のページを作成しました。
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