「日本学生支援機構」の奨学金借り入れを検討しています
社会人大学院入学前から学資借り入れは検討していました。
当初は日本政策金融公庫の教育一般貸付(国の教育ローン)の利用を検討していたのですが、名古屋商科大学大学院では「日本学生支援機構」の奨学金も利用可能です。
ただ、借り入れの実現可能性がはっきりしなかったので、深くは調べていませんでした。
しかし、比較検討するとどうやら「日本学生支援機構」の奨学金をダメ元でも申し込んだほうがいいのではと考えるようになり、手続きについて確認を進めています。
日本政策金融公庫の教育一般貸付
最高350万円(海外留学等であれば、450万円)までを年利2.05%の固定金利で借りることができます。
審査後20日程度で入金となり、世帯年収要件も日本学生支援機構に比べれば厳しくなく、申込者が本人でも申請が可能とのことから最有力候補として考えていました。
この他にも、入学時に案内された民間の教育ローンなどもあり、金利負担などを考えなければ、学資を借りること自体は不可能ではなさそうだと当たりつけていました。
ちなみに、合格通知時に大学院から案内された提携教育ローンは、審査は1日ですが、金利は固定3.9%でした。
日本学生支援機構の奨学金
昨今、世間を騒がす奨学金です。
「奨学金」と謳いつつも、貸与制であることから、実質は教育ローンであることが問題視されています。
ネットでもある程度の情報は入手できるのですが、詳細は各学校から頂ける「案内」書類がないとわかりません。
入学前申し込みも可能ですが、私の場合は税理士試験に3科目合格し、修士論文による税法免除によって税理士登録が確実となる段階までは大学院に進学するつもりがなかったことから、そこまではしませんでした。
大学院のパンフレットから申請自体は可能であることはわかっていましたので、合格後にプラスアルファの検討事項として考えていました。
確かに「奨学金」とは言い難いけれど
制度としては、無利子の第1種と有利子の第2種の2種類があり、その併用申し込みも可能です。
この他、条件は厳しいですが、入学時の特別増額貸与などの制度もあります。
一応、海外留学のみを対象として「給付型」の奨学金もありますが、返済がある「貸与型」が原則です。
ただ、もともと優秀な第1種奨学金採用者のうち、特に優秀な方のみを対象として、貸与された奨学金の全額、または一部が返済免除(結果として、本来の意味での奨学金)となる制度があります。
最初から無償で学べるというよりは、頑張った結果に対して奨学金となる制度ですから、これはこれで良い制度ではないでしょうか?
比較すると金利がまったく違います
日本政策金融公庫の教育一般貸付の金利は2.05%ですが、日本学生支援機構の第2種(有利子)奨学金は、利率固定方式を選択とする平成28年3月時点の貸与(基本月額の場合)で、0.16%です!
マイナス金利の影響もあると思うのですが、金利は申し訳程度の金額になっています。
この他、債務保証を保証機関依頼した場合にのみ、保証料がそこそこかかります。
要件を満たしても必ず借りれるわけではない
この制度、申請ための所得制限などの条件をクリアしても、必ず奨学金が貸与されるわけではありません。
それは学校ごとに推薦できる人数制限(予算枠)があるからです。
そして、その推薦を受けるための条件として、成績優秀者が優先されるだけではなく、収入が少ない人も優先されることになっています。
そのため所得が少ない私としては有難い制度なのですが、返済能力を基準に選ばれているわけではないのです。
したがって、卒業後にしっかりと収入が得られる職がないと返済に行き詰まりやすいと言えます。
制度自体は、進学するための学資を用意できない優秀な人のための趣旨通りのものですが、卒業後にしっかりした収入が得られなければ、どんなに金利が低かったとしても、返済できないという結果が生じてしまいます。
貸与は月額支給
申請が採用され奨学金を支給されることとなったとしても、一括では支払われず、月額支給となります。
また、機関保証を受けた場合は、保証料を差し引いた残額が支給されますので、ご注意ください。
私のように定期採用で申し込む場合には、入学した4月分から卒業時までの支給を申請できます。
そのため、入学金や第1四半期分の学費など入学前に支払う学資分など、ある程度のキャッシュが手許にないと資金ショートしてしまう可能性がありますので、注意が必要です。
まとめ
試験を受け続けられる環境があれば、学資を借りてまで進学することはおすすめしません。
私はもう選択の余地なく、税理士登録するためにはここで大学院に進むことが最善だと考えています。
それは、社会人大学院への入学は「進学」というよりも、私にとっての「事業投資」と言える状況になっているからです。
既に税理士登録を目指し、多額の費用と時間と投下してしまっています。
そのため、生活資金なども含めて考えれば、投下資金(学資などの費用)が多少増えたとしても、その分、税理士登録までの投資期間を短縮し、税理士として稼げるという回収期間を長くできるのであれば、その方が結果として全体収益が大きくなると考えるからです。