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湘南藤沢の開業税理士・マンション管理士・社会人大学生のブログです

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マンション管理管理見直し

フロント担当者から見た業務処理の要領とポイントについて(総会支援業務)

前回(2015.12.12)は、『理事会支援業務』の解説でしたが、今回は、「基幹事務以外の管理事務」のうち、「総会支援業務」について、まとめてみたいと思います。

 

総会支援業務

総会支援業務は、様々なパターンがあり、一概に言えないところもありますが、今回は、次の4つのポイントに絞って解説します。

 

総会開催日の日程調整

結論としては、総会開催日程を早く決めるためには、その総会開催を決定できる総会前理事会をいかに早く開催できるかにかかっていると考えます。

しかし、管理組合によっては、近隣の会場都合の問題から、早く会場を予約できない場合や、逆に、かなり早期に予約しないと会場を確保できない場合があるなど、特殊要因の影響が強い部分でもあります。

それでも一定の時期に開催するための理想は、やはり、「総会前理事会開催の早期化」と言えるでしょう。

 

総会議案書案の作成

「総会前理事会開催の早期化」に最も大きく影響するのが、この「総会議案書案の作成」です。

この準備は、前年の定期総会が終わった段階から始まっています。

フロント業務に携わりながらも、なかなか理想通りにできなかった部分です。

 

事業報告を理事会直前に一気に作ろうとして、よく失敗していました。

普段からコツコツと、随時更新し、必要な資料を、その都度、手配していくことが望ましいです。

ここはできない理由ばかり考えていても仕方ないので、私としてはこれが最も効率的に、かつ、漏れなく、段取り良く、総会議案書案を作れるコツだと考えていました。

ただ、仕事のルーチンを覚えて、定型化にかかる段階までで、だいたい仕事の物量に押し流されてしまい、効率化に取りかかれなくなるパターンが多かったので、この辺りのタスクをスムーズに進められるようになるかどうかが、一つの分水嶺になると考えます(異論は受け付けます:苦笑)

 

この他、私の経験上、この業務に関連して見落としがちだと感じるのは、毎年実施サイクルではない、「排水管清掃」や「長期保険更新」、長期修繕計画からの設備関係修繕の取りこぼしなどです。

そのため、隔年ごとに行う事業であっても、事業計画上は、実施しない年度においても「次年度実施予定」などと記載を残したり、しっかりとした長期修繕計画があれば、計画書を、見直し時に限らず、毎期の定期総会資料に添付したりすることにより、管理会社・管理組合相互に確認できる仕組みとする方法もあっていいのではないかと考えています(実際にそういう管理組合もありました)

これによって、計画修繕の見落としをなくし、居住者の皆様にも、長期的な修繕計画を意識してもらえる効果があったように感じています(大手の管理会社では、ITシステムなどを利用して既に解決しているのかもしれませんが、まだ実際にそういう場面に、遭遇することがあることから、中小の管理会社では、まだまだ行き届いていないはずです)

 

総会時の議事進行

総会時の議事進行をスムーズに進めるために、比較的有効だと感じた対策は、「理事会議事録の配布」です。

私の知る範囲に限られますが、多くの管理組合では、居住者全員に対して、理事会議事録が配布されていません。

 

そもそも配布する義務はないのですが、総会議事録と同様に、理事会での「審議経緯」や「活動の実績」を示し、居住者間の意識統一を図るための手段として、配布をマメに行うのが、最も有効な対策だと考えています(「読まれない」という根本的な問題はあります。また、総会資料にも再掲載する必要があるという手間が発生します。しかし、同じマンションに居住するメンバーに対して、「読んでいない人は相手にしない」などというアプローチはない以上、伝えるための努力は必要です)

しかし、理事会がその活動ごとに通知文を一から作成しては大変ですから、「作成・保管」義務がある理事会議事録を活用して、通知を行うことは有用ではないのでしょうか?(もちろん、デリケートなプライバシー的問題を含む、議事などがある場合には、一定の配慮が必要です)

 

議事録案の作成

これは担当している管理組合の個性も大きく左右すると思うのですが、ほとんどの管理組合での議事進行は、議長が主体というよりも、管理会社のフロント担当者主体になってしまっているケースが多いのではないでしょうか?

このため、単独で総会に臨むことも多いフロント担当者は、議事進行を進めながら、議事録作成のためのメモもしなければならないという状況となりがちです。

 

私は、議事録のメモを作成するための、担当者用のレジュメを、総会議案書からアレンジして作成していました。

これには、総会議事を進める上での、「注意点」や「伝えるべきポイント」や「追加事項」などを、記載するようにしていました。

簡単にメモだけすれば、議事録案の文面が浮かぶように、作り込むことによって、議事録を作成する手間を最小化していました。

ただ、これは私に向いていただけで、確実に業務の手間を一つ増やしていますので、他の方にもお勧めできるというわけではありません。

 

まとめ

自ら業務を工夫し、乗り越えてしまう優秀な方も十分いらっしゃるとは思いますが、求人情報を見ない日はありませんので、管理会社から脱落して行ってしまう人は、少なくないと思っています。

一部の優秀な方を除き、管理会社内に残って頑張らなければならないのであれば、日々の改善を図らなければ、遠からず、業務量に押しつぶされることになります

 

結局、社内での様々な制約や業務自体に追われ、このような改善策には、手がつけられないかもしれません。

しかし、座して待っているだけでは、解決しないハズです。

業務に押される中、試行錯誤できる余地が少ないことは、百も承知のつもりですが、何か一つでも活用していただけることがあればと思います。