3月度のマンション管理士会「法務研究会」に出席してきました
昨晩(2017.3.27)は、ほぼ毎月定例で出席している神奈川県マンション管理士会の法務研究会でした。
先月まで座長を務めておられた井上朝廣座長が退任されたことから、今月からは新座長、日向重友座長となりました。
まずは役割分担
新座長となっての最初の研究会は、法務研究会での役割分担に関する協議から始まりました。
相互に学び合うために参加しているのですから、協力しあうことは必要です。
そうは思いつつも、私は税理士法人での勤務に加えて、社会人大学院の講義&修士論文があり、加えて個人事業主としての仕事もあります。
このトリプルワークの上に、管理士会での役割が加わると、さすがにオーバーワークです。
そのため、協力したい気持ちはありましたが、役割分担については、今回は辞退させていただきました。
今月の発表テーマは新建築物省エネ法
私自身も、2級管工事施工管理技士を取得するなど、設備に関して多少知識のあるマンション管理士ですが、神奈川県マンション管理士会には、なぜか同じように設備(エネルギー・電気・通信ほか)関係に強い方が多く、今回ご発表いただいた服部正毅会員は、この分野のご専門家です。
平成29年4月から本格適用されるこの建築物省エネ法の概略について、ご解説いただけました。
国際情勢が安定していないため、実施されない可能性もないとはいえませんが、地球温暖化対策ほか環境規制に関する国際条約が国として批准されている以上、環境関連のこれらの法整備は、すでに決まっていることを形にしているにすぎません。
ただ、規制は徐々に強化されていましたが、過去には、マンションなど住宅にまで及ぶような規制はそれほどありませんでした。
今回の改正においても、一般的な戸建て住宅は規制の対象外です。
しかし、分譲マンションに関しては、大規模な建物や複合施設が多いことから、規制の対象とされる方向にあるようです。
そのため、建築・設備に関するこれらの法制度は、今後も注視していく必要があると感じています。
残念ながら、前段の役割分担に関する協議に時間がかかったことから、今月は概略のみの解説と軽い質疑応答のみとなってしまいました。
判例紹介
弁護士の土屋先生からは、文書の閲覧請求に関する判例紹介をいただきました。
ご紹介いただける判例は、興味深いものが多く、いつも楽しみにしています。
また、この研究会では、質疑の方向性が実務家視点で行われることも、非常に有用だと感じています。
社会人大学院においても、税務判例に関するケーススタディなどを行っていますが、講師の講義スタイルによるところがありつつも、その主体は当然アカデミックなものになります。
実務主体での講義もありますが、生徒が実務家ではありませんので、講師からの情報提供的側面が強く、やはり深いディスカッションにまで及ぶことはありませんし、正直、私も税務実務ではついていけません(苦笑)
しかし、このマンション管理士会の法務研究会では、参加者の多くが、管理組合サイドかマンション管理士サイドかなど多少視点が異なるものの、実務家であることは共通しています。
幅広く法務を知ることも大切だとは思いますが、まずは実務に役立つことが重要だと考えています。
そのため、この研究会では、税務とはまた違った目線から、実務と法律との接点を模索しています。
まとめ
法務にばかり意識がいきすぎてもいけませんが、管理運営を行っていく上で、法務を避けて通ることはできません。
法務研究会では、実務家視点での法務について、勉強させていただいています。