A Written Oath

湘南藤沢の開業税理士・マンション管理士・社会人大学生のブログです

A Written Oath
日常社会人大学院関連

週末予習缶詰&小田原城の夜桜

この週末は、社会人大学院の予習のため、自宅缶詰状態でした。

昨日(2016.4.3)記事にした「オウブンシャホールディング事件」は、なんとか先週平日中にまとめられました。

オウブンシャホールディング事件

しかし、まだ9つもケースが残っています!

慣れない予習に時間がかかりすぎているのは承知ですが、この週末でやれるだけやっておかなければいけません。

なぜなら、今後は7月末まで毎週土日はすべて講義というスケジュールになるからです。

予習に週末を使えるのは今回のみです。

そのため、多少は大学院関連以外のタスクも進めましたが、この週末はほぼ大学院予習による缶詰め状態でした。

※予習記事に関しましては、一学生が書くことに過ぎませんので、法令の解釈その他情報の正確性を保証できかねます事をご了承願います。

 

この週末にやった予習は4ケース

朝から晩までずっと勉強なんてスケジュールは集中力が持たないため、休み休みやって、なんとか次の4ケース分の予習を進めました。

・牛久市売上原価見積事件

・興銀事件

・萬有製薬事件

・NTTドコモ事件

「事件」って書くと何やら殺人でも起こっていそうなイメージもありますが、そんなことはありません。

ただ、税務上は重要な判決であり、それぞれに重要な判例となっているからこそ講義のケースとして取り上げられています。

 

牛久市売上原価見積事件

このケースは、次の図の通りの状態で、行政から指導された工事見積を宅地造成販売の原価として計上した事業年度に損金算入できるかどうかが争われました。

図示_ケース02

この見積計上した工事見積にどこまでの確実性があったかが争われています。

そして、その内容及び金額は、未確定ながらも被告側はその時点において行政側の要請を受諾し、実施するために見積を取っていたものでした。

そのため、裁判では損金計上が認められ、課税当局の主張は認められませんでした。

結論だけ言えば、簡単ですが、その事実認定された経緯はとても複雑です。

工事内容や金額なども二転三転しており、課税当局がその内容を未確定として否認した事情も十分わかるものでした。

また結局のところ、工事は行政サイドが実施する方向となってしまい、さらには住民運動などが起こること懸念して工事は未実施となってしまいました。

そして、被告は負担金の支出などもしていません。

全ての事情をフォローできませんが経緯やその後の状況などのことも考えると、判決だけから読めない争われた背景なども見え、さすが講義ケースに採用されるだけあり、シンプルな感想にはなりませんでした。

 

興銀事件

バブル崩壊による事件です。

住宅金融専門会社(住専)の一つであるJHL(日本ハウジングローン)に対する日本興業銀行(興銀)が行った解除条件付き債権放棄が貸倒れとして損金算入できるかどうかが争われました。

図示_ケース03

この判決では、上告人である興銀側の勝訴となり、これにより税務当局が貸倒れに関する事前照会を受け付けるようになるなどの実務上での影響を及ぼしています。

実際のところ、税法理論的には計上できても通達には該当しない事項はいろいろあるはずです。

 

このケースでも通達には該当しないものの、回収できるような見込みはなかったもののとして貸倒れに該当するとしています。

ただ、個人的には「解除条件つきの債権放棄」だったところに引っ掛かりがあります。

まず発動される恐れのない解除条件だったのですが、発動されれば、ほとんどない可能性とはいえ債権の復活がありえます。

債権者として回収を要求できるような状況になかったのだとすれば、なぜ「解除条件」をつけたのでしょうか?

後から言っても詮のないことですが、無条件で債権放棄していれば、課税当局から否認されなかったかもしれません。

こう考えると、課税当局サイドが解除条件の期限が過ぎた翌期以降での貸倒れ計上を主張したところには合理性があるように思えました。

 

小田原城夜桜

まだ2ケース残っていますが、長くなったので次回以降にします。

日曜日の夕方には4ケース分を予習し、これでなんとか講義予習の半分が終わりました。

ここを逃すと当分週末の家族外出ができなくなるため、妻からの「夜桜が見たい!」とのリクエストに応じ、小田原城に行くことにしました。

以前にも話題にした通り、車を所有していないため、我が家は基本徒歩&公共交通機関での移動です。

相模大野へ行ってきました!

JR藤沢駅から東海道線で小田原駅まで移動し

小田原駅

 

駅からお城までは徒歩です!

小田原城までの徒歩移動

高低差もあり、もうちょっと掛かったような気もしますが、google先生によれば、10分程度の距離です。

小田原城と桜2

ライトアップにより、お城が真っ白に見えました。

桜も満開とまでは行きませんでしたが、程よく咲いており、ちょうど良いタイミングで見れてとても良かったです!

自宅と目的地の直行直帰でしたが、妻も娘も大はしゃぎで、ご満足いただけるお出かけとなりました。

 

まとめ

かろうじて予習が間に合い、出かけられて本当に良かったです。

一時は予習がろくに進まない感じだったのですが、なんとか形になってきました。

ただ、予習の後半戦には理解が大変そうなyahoo事件や日本IBM事件などがあり、難航が予想されます。

気を抜かずもうひと頑張りしたいと思います。