A Written Oath

湘南藤沢の開業税理士・マンション管理士・社会人大学生のブログです

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東工大CUMOTの特別講演に行ってきました

昨日(2016.3.6)、東京工業大学のキャリアップMOTプログラムのストラテジックSCMコース第12期(2015年秋期)特別講義・講演プログラムに行ってきました。

今回の受講は、普段のマンション管理の話や税理士関連とは全く別物で、単純に私の個人的趣味です!(キッパリ)

これは、Feedlyなどで情報発信をフォローさせていただいている先生のお一人である佐藤知一先生の無料講演があることをブログ告知で知り、申し込んだものです。

佐藤先生は、神奈川県に本社のある日揮株式会社という企業のプロジェクト・アナリストです

以前は現場で大規模なプロジュジェクトを担うプロジェクトマネジャーを務められ、今ではそのご体験などをもとに研究や普及活動を行われています。

特別講義は東京工業大学の大岡山キャパンスで開催だったことから、大岡山まで行きました。

東京工業大学大岡山キャパンス

プロジェクト・マネジメント

もともと大学では経営学を専攻していたこともあり、工場管理・生産管理などの経営工学から派生して、この分野にとても興味がありました。

今では特にIT系企業において、大規模なプログラム開発の手法としてプロジェクト・マネジメントが確立してきたように思います。

大企業向けの経営管理手法であることから、日本の大学では学びたくても学べる場所が限られており、興味はあっても眠たくなるような専門書しかありませんでした。

プログラム開発系でも建設系でもベースにはシステム工学があり、文系ではなく、理系の学問です。

しかし、会計業界や不動産業界に比較的近い金融工学もシステム工学の一分野ですし、奥深い難しいところは別にして、日常的な経営管理においては、もっと手前の簡単なところで応用が効くようなことがあるのではないかと考えています。

とは言っても、数学というとても高い山があり、現時点では下手の横好き系です(苦笑)

 

佐藤知一先生の講義は想像通りわかりやすく本当に面白かった

前半は「海外プロジェクト・マネジメントへのシステムズ・アプローチ」と題して、佐藤先生のご講義でした。

別に海外に打って出たいわけではないので、私が知りたいポイントからは焦点がややずれた主題でしたが、プロジェクト・マネジメントの必要性や有用性を知る入り口として、とても勉強になりました。

技法的な部分では「クリティカルパス・メソッド」など、施工管理手法として、2級ながらも施工管理技士試験受験の際に勉強したことが生きてわかる部分もあり、前置きとしてすんなり入ってきました。

また講義中、特に面白いと感じたのは、「プロジェクト種別の類型化」や「プロジェクト・マネジメントは組織の能力である」の部分でした。

どれだけ個人の技法が進化しても、個人のスキルを活かすためには、OSレベルの環境として「組織のあり方」が重要であるとされていたことに驚きを感じました。

そして、「海外プロジェクト」としてその分類と立場の違いを年代別にマトリクス化し、年代ごとに市場環境が変わり、過去の成功体験が使えなかったことをご紹介いただきました。

ただ、これは国内においても何ら変わりありません。

以前年代の経営層から指摘を受けても、悪い意味だけではなく、その成功体験は過去のものだと感じていました。

 

話は変わりますが、MBAも進化してきている

私がこの春から通う名古屋商科大学大学院でMBAも学ぶつもりですが、この過去の成功体験が使えなかったということはMBAにおいても同様でした。

以前のMBAがあまり役に立たないと言われたのは、過去の事例を分析・研究しても今現在の問題に応用できないことが多く、他所の成功体験を持ち込もうとしても容易にはうまくいかなかったからです。

そのため、名古屋商科大学大学院ではMBAプログラムを「BIP(Business Innovation Program)」と名付け、従来の経営手法を疑い、新しい観点から問題解決を目指す手法を学ぶアプローチに変化してきています。

 

後半の大和ハウス工業さんの講演もよかった

今回のこの講演は「ストラテジックSCM(supply chain management)」コースだけあって、物流システムの改善例として、大和ハウス工業さんの講演があり、その歴史を教えていただけました。

特に後半、1992年の借地借家法の改正、SPC法の施行、不動産証券化への流れは、住宅系ではありましたが不動産業界に居たことにより、実体験としてその拡大を肌で感じていたものでした。

そこに大和ハウス工業さんがどのように取り組まれたのかについて具体的な事例を交えての解説があり、新たに勉強したというよりは、その流れを改めて整理することができました。

最後にプラスアルファとして学べたと感じたのは、日本の製造業の海外移転の進み具合でした。

言葉では海外移転が進んでいるとは聞いていましたが、実際のところはよくわかっていませんでした。

しかし、現況を数字とともにご解説いただけたことにより、その進捗の程度を改めて理解することができたように思います。

 

まとめ

不動産系や建設系にも少しは絡みがありますが、今日は趣味に走った記事を書いてみました。

あまりに不人気な記事になったら書かないかもしれませんが、経営管理の手法として有用だと思っていますので、プロジェクト・マネジメント技法などについて、もう少し突っ込んだ記事も書きたいと思っています。