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湘南藤沢の開業税理士・マンション管理士・社会人大学生のブログです

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電気代削減・省エネ

東京ガスと東京電力の電気料金メニュー比較

うるう年のため、後1日(2月29日)ありますが、2月もほぼ終わりですね。

東京電力からの公式発表後、春からの電気料金メニューについては新旧比較を行ってきました。

電力自由化、東京電力新旧電気料金プラン比較のまとめ

 

その後、小売事業者各社からも、料金メニューの発表が相次いで行われ、そろそろ大口と思われる事業者は出揃ってきたように思います。

すべての事業者との比較は、比較サイトさんにお任せしたいと思いますが、比較サイトでは各社の料金試算根拠の詳細が分かりません。

そこで、今後も電気料金のスタンダードは東京電力のメニューになると想定し、東京電力との違いを比較することによりその違いのポイントをお伝えしたいと考えました。

ただ、契約上のすべての違いを網羅するのは難しいことから、ここでは料金を主軸に解説します。

その点にご留意の上、ご活用いただければと思います(例えば、今回解説した東京ガスでは「申し込み手数料」「解約手数料」は不要であることなど)

まずは第一弾として、公共料金つながりで東京ガスさんの電気料金メニューとの比較をしてみました。

 

料金メニューの全体比較

比較表

東京電力の同等新旧メニューとともに並べてみました。

結論、東京ガスの方が後から公表しているだけあって若干お得になっています。

ほとんど同じような料金だとしても、ポイント付与率が東京電力の1000分の5(0.5%)に対して、東京ガスは1000分の15(1.5%)であることから、さらに1%分ポイントでお得です。

この他、ガス料金の請求とセットにする「ガス・電気セット割」で月額270円割引されます。

 

ずっとも電気1

上記の表からでも読み取れますが、より分かりやすくグラフ化してみました。

ずっとも電気1グラフ

東京電力の電力量料金が大きく変化する300kWhを越える辺りまでは東京ガスの方がほんの少し安いのですが、グラフが重なって見るレベルで、ほぼ同じ料金となります。

そのため、ポイント分とセット割引以外では差は、ほぼありません。

 

以前にも書きましたが、娘(3歳)と妻、私の3人の家族の電気使用量は、先月の請求で269kWhでした。

年間を通しても300kWhを超えるのは、冬期の暖房を良く使う期間の2〜3ヶ月のみです。

今年は暖冬だったこともあり、例年よりも電気使用量が少ない状況です。

家族が多いご家庭や電気使用量が多いご家庭で、月間の電気使用量が300kWhを大幅に超える場合には、それだけお得になると言えます。

 

ずっとも電気2

念のため、こちらもグラフ化してみましたが、結論は同じです。

ずっとも電気2グラフ

やはり電気使用量が300kWhを越える辺りで大きく変わります。

 

ただ、この6kWh以上が契約容量となる「ずっとも電気2」で契約するご家庭では、300kWhを越える可能性が高いため、やはりこの契約を選ばれることがお得であると言えます。

 

動力関係の契約について

「ずっとも電気3」は低圧動力用の契約です。

基本料金は安いでのすが、使用量が大きい場合には、東京電力の同等メニューよりも電力量料金が高くなると言えます。

また、夏季(7/1〜9/30)とその他季でも差があり、単純比較はできません。

使用状況などを調査した上で、適正に比較しないと最も良いプランを選ぶことは難しいと言えます。

また、「賃貸マンション1棟オーナー」や「分譲マンションの管理組合」限定のお話ですが、「ずっともパック割」というメニューがあります。

しかし、ネット上にはその詳細が公表されていません。

東京ガスで公表されている試算上は約7.5%の電気代削減が可能となるようです。

 

東京電力の「おまとめプラン(低圧高負荷契約)」相当のプランで、電灯契約と低圧動力契約を一本化できるプランのようですが、個別問い合わせによってしか、その内容を知ることができません。

東京電力においても、「ビジネスパック2年割」が春からの新メニューとして公表されていますが、こちらもネット上に情報がほとんどなく、料金の詳細は分かりません。

東京電力の試算上、5%弱程度の電気代削減が可能となることがわかるのみです。

比較してみた!関東における東京電力新旧電気料金メニュー(後編)

 

この辺りは実際4月以降で、顧問先などで電気代削減提案をする際に、実地で比較調査し、その違いを知るしかなさそうです。

 

まとめ

発送電分離が実現しない中での小売自由化ですので、どれだけ市場原理導入メリットが出るのか未知数です。

それにもかかわらず、多数の小売事業者が参入しており、電気料金メニューが複雑化していることから、単純比較できません。

これで料金が数%しか削減できないのであれば、メリットよりもデメリットの方が大きいかもしれません。

ただ、コスト意識も大切ですが、電気という生活に欠かせないインフラの安定供給はより重要だと考えています。

一括高圧受電も管理組合にはメリットが出ますが、賃貸マンションのプロパンガス事業者の問題と同様、賃貸入居者からすれば、料金プランを選ぶ権利が失われます。

様々な視点から、各マンションの状況応じ、トラブルとならないような検討や導入が行われることが望ましいと考えます。

 

東京ガストリプル割(追記)

東京ガスと提携しているプロバイダーだけが対象となり、条件も複雑なため紹介を割愛していました。

しかし、後日携帯電話会社の料金メニューの比較も行ったことから、この割引について少しだけ補足します。

「ガス・電気セット割」を適用する場合に、追加して最大月額300円(税別)の割引を受けることができます。

ただ、プロバイダーによって割引単価も割引期間も変わることに注意が必要で、必ずこの金額の割引が適用されるわけではありません。