A Written Oath

湘南藤沢の開業税理士・マンション管理士・社会人大学生のブログです

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受験体験・ノウハウ税理士試験

税理士試験受験4年目

税理士試験の初年度受験について』、『税理士試験受験2年目』、『税理士試験受験3年目』と書いてきましたが、今日は、4年目となる今年の税理士試験について、まとめてみたいと思います。

時間記録に使用しているツールは、パソコン前にいなくても記録できるように、「TaskChute」からiPhoneアプリの「たすくま」にかわりましたが、工夫を重ねた結果、よほどのことがない限りには記録が継続するようになりました。

 

65nd certified tax accountant exam

昨年の受験計画

いつも上手くいかない計画なのですが、無策に挑める試験でもないことから、懲りずに計画を立てます。

 

試験勉強に対する取り組みについて

私は、税理士のメンターとしてブログ・著書などを読ませていただいている井ノ上陽一先生が発行しているメルマガ『税理士進化論』を拝読しています。

今年は告知を見落とし参加できませんでしたが、初年度受験が終わった後に第1回オフがあり、昨年の第3回まで参加してきました。

そこでお知り合いになれた方のうち、特に働きながら短期間(受験期間3〜4年程度)で合格された方の手法を取り入れています。

・メルマガ発行者である井ノ上陽一先生からは、2年目受験あたりから導入していましたExcelによる間違いノート作成と計算のまとめ作成

(参考リンク『厳しい税理士試験の合格率を上げるためにやっておくべき6つのこと』)

・第1回オフ会でお目にかかれた木村聡子先生からは、自分は誰よりも早く勉強していると自信をつけるため、受験直後からすぐに勉強を始めること

(参考リンク『税理士試験合格作戦』)

・第3回オフ会で知り合えた鈴木一彦先生からは、お会いできた際の帰り電車中に教えて頂いた理論暗記法

(参考リンク『資格勉強への取り組み方を考えよう』)

 

試験勉強以外での取り組みについて

この年も試験直後から会計事務所への就職を狙っていました。

ただ、例年の結果からダメ元の応募になるかもしれないと考えつつ、応募準備を進めようとしていた矢先に、妻が勤めている事務所(私が現在勤務している税理士法人)から、大変ありがたいお声掛かりがありました。

おかげさまで、9月からはパート勤務で会計事務所に就職できることとなり、ようやく登録に必要な業務経験要件をクリアできるメドが立ちました。

 

 

受験経過

2014年

9月 税理士法人にてパート勤務開始

10月 妻の母が交通事故で入院・妻は事務所を休職し、その分の勤務交代

12月 消費税法の「不合格」通知

2015年

1月 TAC「消費税法」上級コース受講開始

6月 マンショ管理士養成塾受講開始

8月 消費税法本試験

 

 

妻のお母さんが交通事故に遭う

税理士法人での勤務も決まり、妻共々とても喜んでいたのですが、1ヶ月ほど経ち、仕事にも少し慣れたかなと思った矢先に、妻のお母さんが自転車に乗っていたところ、右折車に引っ掛けられ、そのまま入院となります。

妻は、昨年から出産後育児休暇から復帰し、勤務していたのですが、お母さんの看病が急遽発生したため、そこからは妻のシフト分を私が出勤してカバーするという形にさせていただけました。

(幸いなことに、お母さんご自身の頑張りで寝たきりや車椅子生活などといったことはなかったのですが、脚の痛みは続いており、リハビリを受けながら、杖歩きされています。)

 

 

不合格通知を受け取る

自己採点でボーダーラインを2点下回る結果でしたが、計算はいい手応えだったので、「合格できる可能性もあるのでは?」と甘い考えがありました。

もちろん、しっかりと不合格通知で打ち砕かれます。

ただ、年内の予備校講義は受講していませんでしたが、消費税法の理論については、基本論点の暗記は本試験日直後から続けていましたので、準備はそれなりに整っていました。

年明けからの予備校については、気分を変え、違う角度からの勉強もできるように、昨年受けた先生とは違う先生の講義を受けようと考え、TAC横浜校の二宮先生の講義を選択します。

 

Performance graph

 

例年通りにスランプあり

勉強は年内から準備を進めていたこともあり、勉強時間&学習スケジュール的にはそれなりに軌道に乗っていたと思うのですが、妻が急遽働けなくなったことは資金計画上で問題がありました。

今日の明日ですぐに問題になるわけではありませんが、長期的には収入を増やす算段や選択肢を用意しておかないと、いろいろ厳しくなります。

そのあたりのプレッシャーからか、中だるみなのか、3月ごろからの成績は伸び悩みます。

そこから回復できたのは、先日ご紹介した馬渕先生の『活躍できるマンション管理士養成塾』のおかげだと思っています。

すぐに収入が増える見込みができたわけではありませんが、平日勤務の事務所勤務と重複しない形で収入を増やせる可能性が開けたことで、メンタルとともに成績も復調します。

 

Romancecar

 

なんとか合格ボーダーラインを超えることができた本試験

今年の本試験は例年になく遅いお盆明けの18日だったので、少し調子が狂うタイミングで、かつ、行ったことのない早稲田大学が受験会場だったのですが、なんとか無事試験を終われました。(交通の便の良い東京都内で、かつ、大学構内が会場だったこともあり、今年は下見に行きませんでした。)

自己採点の結果は、受験予備校でボーダーラインとされている点数を3点超え、合格確実圏とまではいきませんでしたが、合格を期待できるラインには到達できたと思います。

 

Model answer

 

まとめ

本年度もいろいろありましたが、この4年間の成果が大きく出た年だったと思います。

いまお世話になっている事務所を始め、周囲の方々のアドバイスほかのご理解・ご協力により、この受験生活が成り立っており、自分の力で成し遂げたものではないことは明らかなのですが、それ以外の部分での振り返りは次の通りです。

 

Fountain pen

 

1)理論暗記は成果への具体的なイメージと定量化が大切

イメージなので、質問を受けた先生方にしても、受け取る私側の問題としても、なかなか難しい部分はあったとは思うのですが。どの程度の暗記精度が合格ラインで、その維持にはどの程度の時間がかかるのかを、事前にもっと具体的に検討していればよかったと思っています。

暗記法にはさまざまありますが、試験ではある一定の時間枠内でのアウトプットが必要となります。

そのためには、試験中にノンビリと「この部分はこれでよかったっけ?」「出だしはなんだったっけ?」と迷っている暇はありません。

消費税法の試験は、落とすための試験であり、120分の試験時間に対して、予備校の講師でも150分で解答できるかどうかわからないという試験ボリュームで出題されています。

すると、試験範囲全てをカバーしようとするよりも、毎年出題されるような論点を正確に素早く解答できることが合格点を取るためには有効となります。

もちろん、それだけでは差別化ができませんので、次点のポイントとして、迷いが生まれるような問題に当たった際、多くの範囲をカバーしているほど、迷いなく解答を作成することができるようになります。

そのためには、試験直前の暗記状態を詳細にイメージしながら、そこに向かって必要時間を割り出し、反復練習を続けることが大切だと考えます。

(あれこれ悩んでいるよりはやってみることも大切なので、結局は合格してみないとわからないものかもしれません。)

 

2)理論の解答スピードアップ策1(万年筆)

これは私限定の問題かもしれないのですが、理論問題の点数を伸ばす上で、解答速度がネックとなりました。

手軽なところで手書き速度のスピードアップのため、筆記用具を工夫していました。

値段と描きやすさのバランスで、予算の都合上、比較的安いものを試し、DAISOの100円万年筆2種類のうち、「プラチナ万年筆のRiviere」に落ち着きました。

ネット上、不評もありますが、私の場合は「筆圧が強いため、できるだけ軽いこと」、「汎用カードリッジが使えて、そこそこインクが持つこと」の2点から、値段からすれば十分実用として使えました。

 

3)理論の解答スピードアップ策2(アウトプット量を増やす)

また、講義受講していたTAC二宮先生のご好意で、上級期(1〜4月頃)毎講義ごとにTAC「理論マスター」にある問題について、模範解答を見ずに自分なりの答案を作成し、それを添削していただいていました。

これは、解答パターンの基本形を身につけるのに大変有用でした。

うまくできないことは、インプットよりも実践によるアウトプット量を増やすことが成果に繋がると考えます。

ただ、これをもってしても、理論解答速度は並程度で、もっと早い方がたくさんいらっしゃったため、まだまだ工夫の余地があるようです。

次があれば、弁護士試験が対象の記事ですが、先日お会いできた資格スクエア代表の鬼頭政人先生のブログ記事の『途中答案は偶然の産物ではない。』が参考になると思っています。