4月度の茅ヶ崎市市民相談の相談員を務めてきました
昨日(2017.4.14)は、先週アナウンスしていた茅ヶ崎市市民相談の相談員を務めてきました。
各自治体の市民相談では、マンション管理士だけではなく、法律相談や司法書士、税理士などの無料相談が定期的に開催されています。
そこに神奈川県マンション管理士会を通じて派遣されています。
そのため、管理士会の会員で、かつ、賠償責任保険加入者でなければ、派遣されることはありません。
また、行政相談のため、営業的な行為は基本的にはNGと聞いています。
儲かる話ではないので、よほど売り込みチャネルがない人以外は、やりたい人はそれほどいないかもしれませんが、管理士会の会員になっているからこそできる仕事ともいえます。
相談時間は45分でした
前回の記事からの一つ訂正があります。
相談時間が藤沢市の原則30分間とは違い、茅ヶ崎市は45分間でした。
聞いたところによると、もともとは30分だったらしいのですが、やはり時間が短すぎることと、相談件数がそれほど多くないという実情などから、協議した結果、近年45分に変更になったそうです。
マンション管理の相談は、個人の相談ではないことから、マンション管理組合に関する背景の情報がどうしても必要となります。
そのため、周辺情報が揃わないと回答が一般論となってしまい、相談に即した的確な個別回答が難しくなる傾向があります。
したがって、けして長くはありませんが、相談時にそれなりにヒアリング時間を取れることから、しっかりと回答できる可能性が高まっていると感じました。
今回の相談者の方は立派なレジュメを用意されていました
今回の相談者の方は、前回に書いた私の記事を読んでくれたのではないかと思うほど、立派なレジュメを用意してくださっていました。
要点もまとまっており、そのレジュメをさらにかいつまんでご説明頂けたことから、短時間で背景情報をかなり正確に把握できました。
また、管理会社のフロント担当者まで連れてきてくださっていました。
これで相談内容に関して、再度管理会社に伝える必要がなくなります。
情報が正確に伝わりますので、伝言ゲームによる不正確な情報伝達や、無駄な手間が減ります。
最も情報を握っているのは管理会社ですので、正確な情報をもとに回答することもできます。
今回の相談は、マンション管理士というよりは、司法書士、弁護士の職域のご相談であったことから、残念ながら、すぐ解決へと導ける方策を提案できませんでした。
しかし、問題に対する取り組み方や、解決先につながるかもしれないいくつかのアイディアを提示できたことから、少しはお役に立てたのではないかと思っています。
かなりクリティカルな状態になってからの相談が多い
先月の藤沢市での相談時に続き、どちらかといえば、マンション管理士の職域ではなく、弁護士に依頼するべきタイミングの直前の状態でご相談をいただくケースが続きました。
たまたまかもしれませんが、おそらく自力で解決できない状態になるまでは、やはり管理組合内で独自に検討されるのだと思います。
それが悪いというわけではありません。
むしろ、コストをかけられないマンション管理組合にとっては、その取り組み方はセオリー通りです。
ただ、マンション管理士の職域では、係争を取り扱うわけではありませんので、そのような状態にしないために事前に手を打つ部分でお手伝いすることが業務の主体です。
本来ならこのような相談にこないで済ませられる「転ばぬ先の杖的」管理組合運営のお手伝いをすることが本分だと思っているのですが、なかなかそうはいきません(苦笑)
まとめ
この辺りにマンション管理士としての実情と管理組合との接点には、ギャップを感じています。
問題が起こっていないのに相談されるわけもありませんから、ある意味、当然の結果でもあります。
この辺りのギャップをどのようにして埋めていくのかも、今後課題の一つと捉えています。