フロント業務から見た業務処理要領のまとめ
先日、『マンション標準管理委託契約書』のパブリックコメント募集について記事にしました。
この標準管理委託契約書に基づいて行われる管理会社のフロント社員から見た業務処理の要領について、私の業務経験を基に、(一社)マンション管理業協会が出版している『フロント事務管理業務マニュアル』、『管理業務主任者証の交付に係る講習テキスト』などを参考にしながら、年末年始に連載記事を書いています。
振り返りも兼ね、ここでまとめてみたいと思います。
管理組合の会計の収入及び支出の調定
標準管理委託契約書には、管理会社の業務は、大きく「事務管理業務」「管理員業務」「清掃業務」「建物・設備管理業務」の4つに分けられています。
そのうちの「事務管理業務」の一つです。
出納
基本は、会計担当者が実施する業務のため、フロント担当者がかかわる範囲は限定されていますが、督促業務なども含まれており、言うまでもなく重要です。
維持又は修繕に関する企画又は実施の調整
この業務は、フロント担当者よりも技術スタッフがメインの業務となりますが、日常的にマンションを訪問するフロント担当者に知識があれば、それだけ目が行き届くことになります。
理事会支援業務
今までの業務と異なり、おおむねフロント担当者が実施する業務となります。
担当者の手腕が問われるところです。
総会支援業務
この業務、株式会社で言えば、株主総会開催支援です。
複数の利害関係者が複雑に関係する業務であることから、工夫しだいである部分と、コントロールできない部分とが混在しており、一筋縄では行きません。
その他の基幹事務以外の管理事務
目が行き届きにくい部分があり、おろそかにされやすい業務だと感じています。
管理組合サイドとしてもお任せ状態とせず、しっかりチェックすべき部分ですのでご注意ください。
事務管理業務以外の管理事務
これまでの業務は全て「事務管理業務」でした。
この記事では、「事務管理業務」以外の「管理員業務」「清掃業務」「建物・設備管理業務」の3つをまとめて解説しています。
契約書記載の業務
今までは契約書の「別表」に記載されていた業務ですが、ここでは契約書自体に記載されている業務を条文番号順に、前中後の3編に分けて解説しています。
まとめ
まとめ記事の方が楽かなと思って記事化してみましたが、振り返って見だすと色々気になり、逆に時間がかかってしまいました。
これらの記事は、管理会社の社員のみならず、管理組合役員をはじめ興味や接点のある方に対し、管理会社の業務がどのようなものであるかの一端を知ってもらうことも必要と考え、書いてみたものです。
実際、これだけ長文の記事となれば、よほど差し迫った問題や課題でもない限り、読んでもらうことは難しいと思います(むしろ、読まれない:笑)
ただ、税理士試験受験生として書いた消費税法関連の記事と同様、書くことで私自身の思考の整理ができ、少なくとも個人的にはとても役に立ちました。